前回:<Oculus Quest 2購入記①>ビックカメラの売り場でさまよう旅人がひとり。
VRとの親睦を深めるため、ビックカメラでOculus Quest 2を購入した。しかし予期せぬ事態が発生! Oculusサポートセンターへ返品交換を依頼することになってしまう。開封時に見つけた左レンズの傷……これはいわゆる「初期不良」というものなのか?
今回はOculus Quest 2のレンズについた傷の発見~返品交換完了まで、一連の流れを2回にわたってまとめることにする。
いざ、Oculus Quest 2開封!
写真を撮るなら明るいうちに。さァて、記事用の写真を撮るかね!とOculus Quest 2を開封したのは、曇り空ながらとてもまぶしい朝だった。
きゃー! コントローラーが小鳥みたい!
ちびまる子ちゃんに出てくるたまちゃんのお父さんのごとく、ライカならぬiPhoneカメラをパッシャパッシャと切った。いいじゃないか、たまえ~!などと、テンションの上がりきったたまちゃんのお父さんのような声を駆け巡らせながら、Oculusの箱を開封しては撮影していく。
宝箱を開けたような「パカッ!」だった
パシャ!パシャ!(ゴーーーー)……洗濯乾燥機の音とシャッター音しか聞こえない部屋でたまちゃんのお父さんをしていた私だが、撮りながらでようやく本体にたどり着いた。
ひとまずコントローラーのボタンをポチポチしてみる。「L1ボタンみたいなの、ずいぶん柔らかいなー」と遅ればせながらファーストインプレッションをつぶやいた。
箱も開けたことだしカメラは一休み。説明書を読んだり、本体に眼鏡スペーサーを取り付けたりレンズの位置を調整したり(ここで本体にやっと触れた)と大忙しだ。メガネユーザーに優しいそんな設計に感動しながら、いよいよ装着……の前に、私はあることに気づいた。それは――そう、お決まりのアレ。両眼のレンズに貼付された傷防止シールである。レンズのほうには視線を落とさないで調整していたから全然気づかなかった。
あ、そういうことね! 私にとってはお決まりのリアクションをつけ、そりゃもうそのシールは丁寧に剥がした。私はあの薄いシールを剥がすのが大好きで、ダイレクトメールなんかによくある圧着ハガキはニンマリしながらペリペリしちゃうタイプなのだ。
あー剥がすの楽しーーッ!! と幸せをかみしめていた矢先、その瞬間は訪れた。
「あ、あれ?」
傷防止シールを剥がしたら、左レンズに傷がついていた……。
本体のレンズに自然光が照った瞬間だった。本体の左レンズに注目である。
えーっ!! き、傷!!
私、引きよすぎ……と思うと同時に、その引きのよさに心当たりがあった。
そう、私はただいま厄年真っ最中だったのだ。
香水のあの人が「♪その厄年のせいだよ~」と苦しげに歌う姿が浮かんだ。私は目の前がガッバーナになった。
まいったな、ひょっとして私がやらかしたか。これまでの行動を思い返してみると、レンズ調整した際にレンズのサイド部分に触っていたことを思い出した。まさか私の指先がマッチョでピシッといってしまったんだろうか……いやいや、そんなことはないと祈りたい。
一縷の望みにかけて、汚れだったら拭けば消えたりして!! とレンズ表面を指でこすってみた。しかしそんな思いも虚しく傷は内部で走っていて、どんなに磨いても表面はつるつるのままであった。
「とにもかくにも初期不良としてお問い合わせしなきゃ!」と言いたいところだが、そもそも電源が点くか気になるところである。私はひとまずOculus Quest 2の電源を入れ、その世界を覗いてみた。
(――こりゃすごい、視界全体がテレビになったような!?)
感動しつつも、レンズ越しに映し出された映像には斜線状の曇りが見えてしまっている。うむむ、修理に出さない限りは永久に気にしそうだ。
……そういえば、ビックカメラで購入したとき「返品交換等はOculusのサポートで対応する」と説明があったような。つまり、ビックカメラでは返品交換の対応はしてもらえないということだ。
Oculusの返品について軽く調べたところ「返品交換はFedExを利用して香港へ発送する」のような記述がちらほらとあって、このあとの対応を思い浮かべただけで1kgぐらい痩せそうになった。