2022年に入り日本国内での大手企業やスタートアップのNFT事業への参入発表が多く聞かれ、NFT市場の盛り上がりを感じます。この記事では、サイバーエージェント、楽天、テレビ朝日がNFT事業に参入し、どのような事業を展開していくかまとめました。
サイバーエージェント
株式会社サイバーエージェントは1998年設立のメディア事業、インターネット広告事業、ゲーム事業、投資育成事業を主とする企業です。ブログサイト「アメーバブログ」の提供、インターネットテレビ局「ABEMA」を開局しています。2022年3月3日に暗号資産を活用した「ロイヤリティプログラムとしてのNFT研究所」を設立し、NFT・メタバース領域に参入しています。
サイバーエージェントはなぜNFT事業に参入したのか
サイバーエージェントグループは2022年2月25日、メタバース関連の「CyberMetaverse Productions(サイバーメタバースプロダクション)」を設立しています。またサイバーエージェントの子会社「株式会社CyberZ」と「株式会社OEN」は2021年からNFT事業に参入し、両社の事業参入理由をサイバーエージェントは次のように述べています。
NFTにより、価値を付与しにくいとされてきたデジタルデータに技術的に唯一無二の資産性を付与することが可能となり、2次流通で売買された際に1次創作者に継続的にマージンが入る仕組みが整うことで、エンターテインメント産業の新たなビジネスマーケットと捉え、OENでの事業参入に至りました。(引用:PR TIMES)
サイバーエージェントNFT事業における取組み事例
この章では、サイバーエージェントが新規に設立した「株式会社CyberMetaverse Productions」と同社子会社「株式会社CyberZ」と「株式会社OEN」が展開するNFT事業を紹介します。
サイバーエージェント、メタバース事業に特化した新会社を設立
株式会社サイバーエージェントは、メタバース空間における企業の販促活動を支援する事業会社CyberMetaverse Productionsを2022年2月25日に設立しました。事業はバーチャル店舗の収益源の確立を支援するサービスで、同社が培ってきたAIや3DCG技術を活用し、バーチャル店舗での収益源確保を目指します。
注目すべきはNFTを使用するオリジナルのデジタルアイテムの製作販売ができ、新しい購入体験が提供される点です。バーチャル店舗なら、コロナ禍の影響を受けずに接客サービスを提供することも可能になり、アフターコロナを見据えた新たな購入体験の創造が期待されます。
▼参考記事
https://news.mynavi.jp/techplus/article/20220228-2279874/
株式会社OENと株式会社CyberZがNFTプロデュース事業を始動
(引用:OEN)
2021年9月6日「LINE BITMAX Wallet」でおこなわれた、タレントの香取慎吾さんによるパラスポーツ支援チャリティ企画「香取慎吾NFTアートチャリティプロジェクト」。この企画のプロデュースは株式会社OENと株式会社CyberZによるもので、これを皮切りに両社はNFTプロデュース事業を本格始動させました。
本プロジェクトでは、ブロックチェーン技術を活用したNFTアートを10,000点限定、3,900円でチャリティを実施したそうで、寄付を行なった方には、香取慎吾さんが2015年に制作したパラサポ(日本財団パラリンピックサポートセンター)の開設記念で“i enjoy!”をテーマに描いた壁画のNFTアートを受け取ることができます。チャリティ開始から1日で参加者が1万人に達したと報じられ、各メディアで大きな反響をよびました。
香取慎吾さんの企画に続き、OENとCyberZは「ももクロメモリアル NFTトレカプロジェクト」のプロデュースも手掛けています。「10周年記念東京ドームLIVE」のライブの写真を活用したメモリアルNFTトレカ2,288パックは、わずか1時間で完売となりました。
▼参考記事