建築産業でも活用が進むAR!ARの活用事例やアプリなどを紹介

written byNuxR編集部

建築産業で実用されている5つのARアプリ

ここでは建築産業で実用されているARアプリを5つ紹介します。どのようなアプリがあるのか詳しく見ていきましょう。

3Dモデル内を歩ける「QHOME」

実寸大で住宅の3Dモデルを作成し、モデル内を歩けるARアプリが「QHOME」です。3Dモデル内を歩く以外にも、窓から見える景色もAR技術で再現できるため、より具体的にイメージを共有できます。QHOMEを開発したのはQonceptという会社で、大阪大学発祥の国内ベンチャー企業です。

「QHOME」紹介ページ(Qoncept)

建機の故障診断「Kubota Diagnostics」

建機の故障診断ができるARアプリが「Kubota Diagnostics」です。建機の故障は稼働率低下と収益低下を招きます。

そのため、建機が故障した場合は一刻も早い復旧が必要ですが、マニュアルではカバーできない場合が多く、復旧が長期化する問題がありました。その問題を解決するためにクボタが開発したのがKubota Diagnosticsです。

ARと3Dモデルを組み合わせた故障診断ができるほか、故障事例を蓄積することでトラブル解決に役立てられる技術が搭載されています。今後はアメリカでの運用や検証、機能向上を図り、世界展開していく予定だそうです。

Kubota Diagnostics ニュースリリース(株式会社クボタ)

建築模型を実寸表示できる「建築模型 AR」

次に紹介するARアプリが「建築模型 AR」です。このアプリでは建築模型の実寸表示ができます。

表示できる模型種類は「戸建て」「集合住宅」「ビル」「工場」「ジオラマ」の5種類です。また、実寸表示以外にもピンチズームによる拡大・縮小やスマホ・タブレット操作、画像保存、画像のメール添付、SNS共有など様々な機能が備わっています。
「建築模型 AR」紹介ページ(株式会社ベナ)

建物の検査や点検が可能「Pinspect」

建物の検査や点検が可能「Pinspect」「Pinspect」は建物の検査や点検が可能なARアプリです。AR技術を用いて点検部分を記録することから、空間記録アプリとも呼ばれています。
従来の目視点検では、点検部分を見つけられないという課題がありました。そこで登場したのがこのアプリです。

デジタルピンをセットするだけで3D座標を簡単に取得でき、視覚的に点検部分を確認できます。また。ピン機能にはコメント添付も可能です。

写真やメモ、図面をエクセルで出力できるため報告書作成もスムーズに行えるだけでなく、データをクラウドにアップロードでき情報共有も手軽に行えます。その質の高さから現在では多くの現場で導入されるアプリとなっているそうです。

「Pinspect」紹介ページ(株式会社エム・ソフト)

作業支援が可能「AceReal Assist」

最後に紹介するARアプリが「AceReal Assist」で作業支援が可能となった遠隔支援ソリューションです。こちらのアプリは大きく分けて4つの特徴があります。

1つ目がAR表示です。AR技術を活用することで音声だけでなく視覚的なサポートを行えます。
2つ目が低帯域でも接続可能という点です。常時通信が最適化されるため安定した通信が行えます。

3つ目は接続が簡単な点です。簡単な操作ですぐ接続ができ専用アプリを起動すれば自動的に接続画面に遷移されるためIT操作に慣れていない年配の方でも安心して利用できます。

4つ目がマルチデバイス対応です。スマホやタブレット、デスクトップと機器に左右されることなく利用できます。

長年の経験がものをいう建築分野ですが、技術者の高齢化と労働者の減少は大きな問題です。「AceReal Assist」を活用すれば、従来現場に赴く必要があった作業でもそこにいるようなサポートを遠隔で行えます。

そのため、ソーシャルディスタンスを保ちつつ、密なコミュニケーションを行えますので、新型コロナウイルス感染拡大にともない様々な分野で注目が集まっているサービスです。

「AceReal Assist」プレスリリース(サン電子株式会社)

建築産業は今後もARの実用化が進む

建築産業は今後もARの実用化が進む

ここまで建築分野でのAR活用をテーマに、様々な事例やアプリなどを紹介しました。建築分野ではAR開発と導入・実用化が確実に進んでいます。

業務効率や情報共有のスムーズ化はもちろん、技術継承、ユーザーとのやり取りなど幅広い場面で活用可能です。今後も業者や購入者双方にとってメリットが多いサービスが生まれていくことでしょう。ARを上手く取り入れ、今後の業務に活かしてみてはいかがでしょうか。

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