【代替現実】SRの今後に期待!概要やAR、VRとの違いなども解説

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written byNuxR編集部

ARやVRなどとともに近年、SRと呼ばれる技術が注目を集めています。代替現実とも呼ばれる技術で、名称こそARやVRと似ていますが、根本的な考えは大きく異なる技術です。当記事ではSRの概要やAR・VRの違い、今後の可能性などを解説します。

SRとは代替現実のこと

SR(Substitutional Reality)とは、代替現実といわれる技術です。拡張現実と呼ばれるARや仮想現実と呼ばれるVRと似ている名称ですが、両者とは異なる技術といえます。

ここではSRの概要を「過去の映像を今の世界に投影する技術」「ARやVRとの相違点は?」の2つに分けて紹介します。

過去の映像を今の世界に投影する技術

SRとは代替現実と呼ばれ、過去の映像や出来事を今の世界に投影し、それを現実のように再現できる技術です。2012年に理化学研究所が「SRシステム」の開発を発表して以降、VRやARなどと比較すると表立った動きは見せておらず、まだ発展途上の技術といえます。

このSR技術を利用したシステムを自然科学の総合研究所として、物理学・工学・化学・医科学などの幅広い分野で研究を行う理化学研究所が研究を進めています。SRは、今後の技術進歩が待たれる技術といえるでしょう。

ARやVRとの相違点は?

SR(代替現実)がAR(拡張現実)やVR(仮想現実)と異なる点の1つとして、現実(リアル)なのか非現実(バーチャル)なのかが挙げられます。

ARやVRは非現実であるバーチャル空間の認識が前提の技術です。しかし、SRでは編集した映像を今から起きる現実として体験させることができます。そのため、ARやVRとは異なり、現実と非現実の判断が難しくなります。

以上の点からSRは、ARやVRとはそもそもの考えが異なる技術といえるでしょう。

SRシステムとは何?

SRシステムとは、VR技術を応用して誕生した技術です。過去映像を現実に差し替えることで、過去(非現実)と現実を区別させることなく体験させられるシステムです。

ここではSRシステムについて「SRシステムの要旨」「SRシステム開発の背景」「SRシステムにおける基本装備」「SRシステムを実験する流れ」の4つを紹介します。

SRシステムの要旨

SRシステムとは代替現実システムとも呼ばれ、VR技術を応用した実験装置です。過去の世界を現実に差し替えることで、システム利用者に対して過去と現実を区別させることなく体験させるシステムとなっています。

SRシステムは理研脳科学総合研究センターの適応知性研究チームのリーダーである、藤井氏をはじめとしたメンバーの研究によって開発されました。

SRシステム開発の背景

SRシステム開発の背景

つじつまが合わない出来事が生じた際、人間は現実を疑おうとはしないものです。現実離れした出来事だったとしても強引につじつまをあわせ、無理にでも納得する傾向があるといわれています。

代表的なものが夢です。夢は現実離れしたことばかり起きるにも関わらず、そのおかしさには気付きません。体験している出来事を現実として解釈する仕組みや疑問に感じた時の人の思考を解明するために、SRシステムの開発が行われています。

開発がさらに進み実用化されれば、人のメタ認知を含む高次脳機能に対してアプローチできるでしょう。

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