【The Sandbox事例8選】仮想不動産で加速する土地開発

written by増田あかり

海外におけるバーチャル空間の土地開発事例

海外のスタートアップ企業においても、ブロックチェーン技術を活用した不動産事業に着目しています。2021年11月には、デジタル資産を取り扱うRepublic Realm(レパブリック・レルム)が「The Sandbox」上のLANDを430万ドル(約4億9000万円)で購入したと発表したこともあり、「The Sandbox」で展開している仮想不動産への注目度の高さがうかがえます

海外事例1:The Sandbox、メガシティのランドセールを開催

メガシティ

The Sandboxは2022年1月13日、有名企業・著名人が集結するエリア「Mega City(メガ・シティ)」を構築するLANDの販売を開始しました。「Mega City」の構築に関わる企業と著名人には、香港の投資家エイドリアン・チェン氏やブロックチェーンのコンサルティングサービスを提供しているTIMES CAPITALなどが名を連ねています。

海外事例2:香港の不動産王、メタバースに「スタートアップ基地」開設

香港の不動産開発企業「新世界発展」CEOのエイドリアン・チェンは「The Sandbox」上で土地開発を始めようとしています。チェン氏は、「The Sandbox」に投資をし、香港・マカオと中国の広東省の9都市で成功したスタートアップ企業を紹介する「イノベーションハブ」を設立すると発表しました。

イノベーションハブに登場する10社は、

  • 診断・遺伝子検査開発のPrenetics社
  • 物流関連のLalamove社
  • ハイテクアクセサリーブランドのCasetify社

などが発表されています。

▼参考記事

https://forbesjapan.com/articles/detail/44818

 

海外事例3:GUCCIが「LAND」取得

2022年2月9日、イタリアのファッションブランドGucciは、ゲームプラットフォーム「The Sandbox」の土地「LAND」を購入。Gucciの新たなオンラインストア「Vault」を元に、LANDを土地開発を進めるとしています。

将来的にはThe Sandbox内で使用できるファッションアイテムのNFT販売を予定しており、ファッション特化型のメタバースが構築されることが予想されます。

Decentralandでは「メタバース住宅ローン」のサービスが登場

メタバース住宅ローン

仮想不動産に関連するユニークなサービスも見逃せません。カナダのWeb3.0企業TerraZero Technologiesは、メタバースプラットフォーム「Decentraland」の土地購入者に対して、「メタバース住宅ローン」のサービス提供を開始しています。Decentralandの仮想不動産の権利はNFTで管理され、ローンが返済されるまではTerraZero Technologiesが所有者として土地を保有します。

●「Decentraland」とは?

VR空間のプラットフォームで「The Sandbox」同様、土地の売買やデジタル通貨の売買ができる独自ツールを提供しています。「The Sandbox」との違いは、ロードマップの表明とMANAです。

「The Sandbox」では、今度の計画が明確に表明されています。一方「Decentraland」は、DAOと呼ばれるコミュニティで運営しており明確な計画がありません。

「Decentraland」で利用可能な仮想通貨は、MANA(マナ)と呼ばれます。「Decentraland」のDAOは、土地のオークションの日程、NFTマーケットプレイス手数料などをMANAで投票し決定するシステムを採用しており「The Sandbox」との違いになります。

▼参考記事

https://coinpost.jp/?p=316872

まとめ

ゲームプラットフォーム「The Sandbox」上のバーチャル空間を取り扱った仮想不動産の事例を紹介いたしました。国内外での仮想不動産の取引例を見る限り、さらに仮想不動産の開発が促進されると思われます。興味のある方は、情報を追いかけておくといいでしょう。

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増田あかり

ナナメ45度の視点で新たな「オモシロイ」を探求&届けるライター。 フリーランスライターときどき文筆家←SE女子←農業系大学院