【徹底解説】Nounsって何がすごいの?NFT×DAOの新しい形とは

written by増田あかり

フルオンチェーンで作られた「Nouns」と呼ばれるNFTアートをご存じですか?

そもそもフルオンチェーンと従来のブロックチェーン技術の違いは何なのか、Nounsはどこが新しいのか気になる方も多いと思います。

この記事ではNounsの特徴や人気の理由を分かりやすく解説しています。ぜひ参考にしてください。

Nounsとは?

Nouns

(引用画像:OpenSea)

Nouns(ナウンズ)はプログラムが毎日1つのNFTアートを永続的に自動生成するNFTプロジェクトです。

このプロジェクトで作られた単体のNFTは「Noun」と呼び、複数のNounや全体的な集まりを表わす際は「Nouns」と呼びます。

Nouns DAOは、Nounsを自動生成し、オークションにかけ販売する分散型自律組織です。

DAOとは?

DAOはDecentralized Autonomous Organizationの略称です。直訳だと「自律分散型組織」となります。

自律分散型を知る前に、中央集権の意味を知る必要があります。

中央集権は、リーダーなど意思決定において中央で指令を下す管理者や企業が存在する組織の形を指します。

一方、自律分散型組織はネットワークに参加しているメンバー全員が同党の発言権を持っていることを指します。投票で決める仕組みだと思ってください。

Nounsの特徴

Nounsの特徴は、主に次の5つにまとめられます。

  • 特徴①毎日1つのNounが自動生成される
  • 特徴②Nounsの売り上げはトレジャリーに100%入る
  • 特徴③NounsのNFTはフルオンチェーンで制作
  • 特徴④議決や提案の採否はNounホルダーが決める
  • 特徴⑤CC0(パブリックドメイン)を採用

順に解説していきます。

Nouns特徴①毎日1つのNounが自動生成される

Nouns

(引用:Nouns DAO

Nounと呼ばれるNFTアートは、毎日24時間ごとにプログラムが自動生成し、オークションをかけるシステムになっています。

24時間のオークションを通して競り落とした人が、Nounの所有者になり、Nouns DAOの一員になる仕組みになっています。そのため中央集権的な組織にならない点が大きな特徴になります。

Nouns特徴②Nounsの売り上げはトレジャリーに100%入る

自動生成されたNounを毎日オークションにかけます。その売上を手数料なしでトレジャリーと呼ばれる財布に入れます。

トレジャリーはコミュニティで使う共有の財布だと思ってください。

トレジャリーの資金をNouns DAO内で議論して、新規プロジェクトやコラボプロジェクトに使用します。

オークションの決済が1つ終わる度に次のオークションが始まるため、継続的にトレジャリーにお金が入るシステムと言えます。

Nouns特徴③NounsのNFTはフルオンチェーンで制作

フルオンチェーン

(引用:NFT Drive

NFTと呼ばれる技術は、「テキスト・画像・動画なども全てブロックチェーンに直接記録する。改ざんできない技術」と思っている方が多いと思います。このような技術は、「フルオンチェーン」に対応したNFTのみで、全てのNFTが改ざんできないすごい技術ではないのです。

NounsはフルオンチェーンNFTで制作されており、上記の引用画像のとおり「永続性」を持った作品です。

Nounsがスタートした2021年時点では、ブロックチェーンに一度に書き込めるサイズ上限は非常に小さいものでした。そのためNounsはドット絵(ピクセルアート)を採用していると考えられます。

Nouns特徴④議決や提案の採否はNounホルダーが決める

提案

(引用:Nouns DAO)

NounsDAOの特徴は、Nounsのホルダーでなくても提案ができます。提案の採否や議決などは、Nounsホルダー(Nounders)が投票して決める形になっています。

投票するには、最低でも1Nounを保有している必要があります。

Nouns特徴⑤CC0(パブリックドメイン)を採用

NounsはCC0と呼ばれる、誰でも利用できる知的創作物を意味するパブリックドメイン方式を採用しています。

簡単にまとめると権利を保有していない、二次創作や商業利用が可能なライセンスという意味です。

パブリックドメインを取り扱っているサイトとして、青空文庫と呼ばれる著作権切れの小説をまとめているサイトやpixabayと呼ばれるパブリックドメインの写真を扱うサイトがあります。

青空文庫で扱われる小説は、朗読などの台本として利用する場合や二次創作に使用されることもあります。またpixabayで掲載されている写真は商用利用が可能で個人サイトなどでよく使われているのを目にすると思います。

Nounsは画像自体はパブリックドメインなので、商用利用も可能であり、許可なく複製、変更、配布ができます。

二次創作でNounを作成する方も増えており、多くのNounsのファンアートが出てきています。

こちらの動画は、一般社団法人オタクコイン協会・株式会社FORCESが提供している、メタバース上に新たなファッションブランドを創出する実証実験として、有力メタバースサービス「Decentraland」上で着飾れるメタバース・ファッションブランド『Me+🌏 Japan』の第4弾の宣伝動画です。

Nounsとコラボしたファッションアイテムは「Decentraland Marketplace」で販売中です。

Me+Japan

(引用画像:PRTimes)

written by

増田あかり

ナナメ45度の視点で新たな「オモシロイ」を探求&届けるライター。 フリーランスライターときどき文筆家←SE女子←農業系大学院

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