【分析】OpenSeaで売れているNFTアート作品まとめ

written by増田あかり

近年ブロックチェーン技術を用いたNFTアートに注目が集まっており、なかでもOpenSeaと呼ばれる世界最大のNFTマーケットプレイスでは、さまざまなNFTアート作品が取引されています。2021年12月には、OpenSea内のオークションにて「鉄腕アトム」のモザイクアートが販売され、日本発NFTとしては最高額となる約5600万円で落札されました。(最高落札額は2022年4月現在のもの)

OpenSeaは誰でも登録・売買が可能であり、初心者もプロも挑戦する機会は平等です。この記事では、OpenSeaで売れているNFT作品を紹介し、特徴を3点まとめました。今後のNFTアート制作にぜひお役立てください。

NFTアートとは?

NFTは「Non-Fungible Token」の頭文字を取った言葉で、非代替性トークンを指します。

NFTアートは、ブロックチェーン技術を用いて作成されたデジタルアート作品をブロックチェーン技術で暗号化することで、改ざん・複製を防ぎ、所有者を明確にするシステムです。これらの技術を活用する事で、過去の取引履歴も追うことが可能になり、デジタルアートの価値をあげることに成功しました。

デジタルアート作品をNFT化する際、トークンIDが発行されます。

トークンIDに付与されるデータは、
・作成者
・所有者
・取引データ
・作品情報
など

トークンIDを付与したデジタルアート作品は、その作品の価値を証明できるようになりました。

どんなNFTが売れているのか

この章では、人気のNFTアート作品である下記4点の作品紹介をしていきます。

  • BAYC(Bored Ape Yacht Club)
  • Azuki
  • ZombieZoo
  • 新星ギャルバース

BAYC(Bored Ape Yacht Club)

BAYC

こちらの作品はBAYC(Bored Ape Yacht Club)と呼ばれるNFTコレクションです。BAYCは2022年1月4日時点OpenSeaでの取引額が26万5000ETH(約1050億円)を突破している、世界で最も人気なNFTコレクションになります。

最近では米歌手のマドンナが2022年3月に「BAYC#4988」を購入したことをInstagramで報告。180ETH(約6900万円)という驚きの価格で購入したことも話題になりました。
▼リンク Yahoo!ニュース
マドンナ、人気NFT「BAYC」を約6,900万円で購入(あたらしい経済) – Yahoo!ニュース

Azuki

Azuki

2021年12月から始まったプロジェクト「Azuki」。創設者はロサンゼルス在住の男性5人組で結成された「Chiru Labs」で、創設者の1人であるアーノルド・ツァン氏は今後のビジョンについて「Azukiをアニメやゲームで利用されるビッグIPに育てあげることだ」と述べています。

昨今の巣ごもり需要の影響でアニメ人気はますます加速するなか、OpenSeaにおいてもアニメアートは注目されており、Azukiはそのニーズとマッチしたと言えます。

アニメーションイラストを彷彿とさせるポップなデザイン、そしてスタイリッシュさをまとう横顔は惹かれるものがあります。創設者の言葉からもあるように、NFTアートから派生する展開が楽しみなコレクションです。

Zombie Zoo

ZombieZoo

小学3年生の日本の少年・Zombie Zoo Keeper(ゾンビ飼育員)くんが、夏休みの自由研究で描いたドット絵の作品。母であるアーティストの草野絵美さんとともに始めた「ZombieZoo」は、有名なバーチャルインフルエンサーのプロデューサー「Trevor McFedries」氏が作品を購入したことで、人気が加速しました。

色選びが印象的で、テーマも統一されている点が特徴です。Zombie Zoo Keeperくんの作品は、ある種の未完成の美だと思います。

未完成の美は完成された美より難しく、バランスが崩れるとデザイン性を損ないますが、バランスを保った状態でデザインを維持できるのはZombie Zoo Keeperくんのセンスだと感じます。

2022年中にはメディア展開が実現予定で、東映アニメーション制作によるアニメ化も決定しています。夏休みの自由研究から生まれた作品から、どのようなストーリーが描かれるのでしょうか。続報とともに、Zombie Zoo Keeperくんの今後の活躍に注目しましょう。

▼リンク Business Insider Japan

【NFT狂想曲】なぜ、小学3年生の夏休みの自由研究に380万円の価値がついたのか | Business Insider Japan

Shinsei Galverse Official(新星ギャルバース)

その名の通り新星のごとく現れ、全世界ランキング1位を獲得した人気コレクティブNFT「新星ギャルバース」は、大平彩華さん・草野絵美さんの2人の女性アーティストを中心に始まったプロジェクトです。

絵柄やデザインの特徴は「美少女戦士セーラームーン」や「少女革命ウテナ」のような90年代少女漫画の作風に近いかもしれません。90年代アニメは海外でも人気があり、アニメ好きのコレクターの心に刺さるデザインに仕上がっています。

新星ギャルバースが2022年4月14日に世界ランキングTOPになったことで、話題を席巻しています。

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増田あかり

ナナメ45度の視点で新たな「オモシロイ」を探求&届けるライター。 フリーランスライターときどき文筆家←SE女子←農業系大学院

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