Decentralandというメタバースプロジェクトをご存じでしょうか?「Decentralandとは?どんなことができるの?」と思っている方もいらっしゃるでしょう。
本記事ではDecentralandの特徴や使い方を事例をもとに解説します。興味を持った方は、ぜひ体験してください。
Decentralandの概要
Decentralandは、イーサリアムブロックチェーンやNFTを基盤としたメタバースです。LANDと呼ばれる、仮想空間内の土地区画がベースになっています。
2015年にAri Meilich氏とEsteban Ordano氏が2Dプラットフォームとして誕生させ、その後VRとブロックチェーンの技術を組み合わせて仮想空間へと進化しました。一般向けにリリースされたのは、2020年です。
現在は、カリフォルニアを拠点としている非営利団体「Decentraland Foundation」が、世界中の投資家や企業から支援を受け、開発と運営を行っています。コカ・コーラやアディダス、ドルチェ&ガッバーナほか、多くの有名企業とも提携を行いました。
独自トークンとして発行されている暗号資産のMANAは、Decentralandの注目度が上がるにつれ価値が上昇しています。
Decentralandでできること
Decentralandでは、NFT化されたLAND(土地)やアバター用のファッションアイテムの購入をはじめ、さまざまなことができます。どんなことができるのかを解説します。
LAND投資(仮想土地の開発)
Decentralandは、LANDと呼ばれる土地区画がベースになっています。パーセルと呼ばれる土地区画は「16m×16m」の1区画単位での購入が可能です。LANDはブロックチェーン技術により、土地の所有者が明確になっています。
LANDには発行数の上限があります。そのため全部で90601区画しか存在しておらず、今後も追加で発行する予定はありません。場所ごとに価格が違っており、イベント会場や大規模施設の近くは地価が高い傾向にあります。
現実の土地活用と同様に、仮想土地も売買が可能です。売買のほか、自分が所有するLANDを貸し出して、コンテンツ制作に使用してもらうビジネスケースもあります。
ファッションアイテムのNFT販売
Decentralandは「ファッション×メタバース」分野の先駆者です。メタバース向けのアパレル市場は、現在非常に盛り上がっています。
メタバース・ファッションブランド『Me+🌏 Japan』からは、人気NFT『Nouns』のキャラクターをモチーフにしたアイテムが登場しDecentraland内で販売されました。これらのメタバースファッションは、アバターに着用させて楽しめます。
3Dアバター向けのファッションアイテムを作成できるエディターや開発キットも登場しており、自作のアイテムはDecentraland内のマーケットプレイスで販売可能です。NFT化されているため、OpenSeaなど外部のプラットフォームでも販売できます。
ゲーム・カジノ
Decentralandでは、ゲームもできます。ゲーム開発企業のAtari(アタリ)と提携して、さまざまなゲームで遊べるようになりました。さらに『Atari Casino(アタリ カジノ)』もローンチされ、MANA、DAI、Atari Tokenなどの暗号資産でプレイを楽しめるそうです。
またDecentralandでは、専用エディターの使用やコードの記述によってゲームの作成もできます。
フェス・アート展示
(引用画像:PR TIMES)
Decentralandではメタバース音楽フェスが行われており、人気ミュージシャンのライブが楽しめます。2022年11月にはMetaTokyo主催のライブで、きゃりーぱみゅぱみゅさんら有名アーティストが登場しました。
またDecentraland内のギャラリーでは、個展やアート展示も盛んに行われています。有名オークションハウスのサザビーズも、バーチャルギャラリーを開設しました。
Get ready to welcome @Sothebys to Decentraland!
Visit the replica of its iconic London Galleries
in Voltaire Art District (52,83)
and experience #NativelyDigital
A Curated NFT Sale live until June 10.https://t.co/YiXhW2hn8W pic.twitter.com/CiFSzawEtQ— Decentraland (@decentraland) June 4, 2021
NFTアドスペースなどを使用することで、誰でもメタバースイベントや個展を行える点も魅力です。
近年では、ギャラリーなどの建築物を制作する「バーチャル建築士」も登場しています。魅力的な建築物を作れるアーティストは貴重なため、今後も必要とされるでしょう。
次ページでは、Decentralandの使用事例を取り上げます。