VR技術の発展とともに、さまざまな分野でメタバースが注目されています。仮想通貨を用いた経済活動も行われており、今後も発展が期待できる分野の一つです。
ここではメタバースで使用されている仮想通貨や取引方法について、まとめて解説します。
メタバース(仮想空間)で仮想通貨の取引ができる
メタバースとは、インターネット上に構築された3次元の仮想空間のことです。仮想空間内ではアバターを作り、他のユーザーとのコミュニケーションやコンテンツなどを楽しめます。
近年はブロックチェーンを基盤にしたメタバースが次々と開発されており、仮想空間の中で現実に近い経済活動ができるものが多いです。仮想通貨を使用すれば、メタバース内で商取引をして、収益も得られます。
多くの企業がメタバース市場への参入を試みており、仮想通貨業界でバブル状態が続いているのです。新型コロナウイルスの感染拡大により、新しいコミュニケーション手段としてメタバースに注目が集まったのも大きく影響したといえるでしょう。まだ発展途上の段階ではありますが、今後はさらなる市場価値の向上が期待されています。
メタバースで使用される仮想通貨の特徴
現在メタバースで使用されている仮想通貨は複数あるため、どれを選べばいいのか迷ってしまうかもしれません。仮想通貨を選ぶ前に、利用できるサービスや関連銘柄などをしっかりチェックしておく必要があります。
満足いく取引を実現するためにも、メタバースで使用される仮想通貨の特徴をきちんと押さえておきましょう。
各メタバースで使える仮想通貨は異なる
現在はすでに複数のメタバースが存在していますが、メタバースによって使用できる仮想通貨は異なります。
メタバースを利用したゲームやプラットフォームは、それぞれ独自の仮想通貨を発行しているため、現在使用しているメタバースの仮想通貨を別のメタバースで使用することはできません。そのため、利用するメタバースごとに仮想通貨を準備する必要があります。
Meta(旧Facebook)の参入でメタバース関連銘柄が急騰
Facebookは2021年10月29日、社名を「Meta」に変え、今後はメタバースを中核事業にすることを発表しました。また、開発資金に100億ドル(約1.1兆円)を投入することを発表したことで、メタバース関連銘柄が軒並み急騰しています。
今後メタバース銘柄に出資する企業が増えれば、さらなる価格の上昇が期待できるでしょう。
メタバースにおける仮想通貨の代表的な4銘柄
仮想通貨を使用すれば、メタバース内でも現実世界と同じような商取引ができます。メタバース市場は今後大きく拡大していくことが見込まれるため、新たな投資先として検討してみるのも良いかもしれません。
ここではメタバースのゲーム内で使用されている主な4つの仮想通貨を紹介するので、投資する際の参考にしてみましょう。
1.SAND(SANDBOX)
SANDは、SANDBOXというゲーム内で使用されている仮想通貨です。ゲームでは「LAND」と呼ばれる土地を持つことができ、その土地を貸し出したり施設を建てたりすることで収入を得られます。
2021年11月にソフトバンクグループがSANDBOXに約100億円規模の出資を行ったことで、SANDの価格は急騰しました。スクウェア・エニックスからも出資を受けており、今後日本での需要拡大に期待が集まっています。
参考:The Sandbox
2.mana(Decentraland)
Announcing the beta of the In-World Builder,
giving LAND-owners the opportunity to see their creations come to life as they build inside Decentraland.
Get started!https://t.co/Sp3CrTYZwK pic.twitter.com/cVv7oWejjp— Decentraland (@decentraland) August 5, 2021
Decentralandは土地の売買を行ったり物を買ったりして、現実世界と同じような活動ができます。良い土地を持てば商売などもでき、収益化することも可能です。
manaと呼ばれるネイティブ通貨が発行されており、Decentraland内のマーケットでアバターや装飾品、ネームなどの購入・売買に利用できます。
参考:Decentraland
3.ENJ(ENJIN COIN)
ブロックチェーン上でマインクラフトをプレイできる「Enjin Craft」では、仮想通貨のENJを使用して稼ぐことができます。これまでマインクラフトでは、プレイして作ったアイテムの売買ができませんでしたが、Enjin Craftによってアイテムの売買が可能となりました。
マインクラフトのユーザーは世界中に1億人以上おり、すでに莫大な顧客を有していることから、Enjin Craftを通した仮想通貨ENJの普及に期待が持たれています。
4.AXS(Axie Infinity)
AXSは、Axie Infinityのゲーム内で使用されている仮想通貨です。Axie Infinityは「Axie」と呼ばれるモンスターを集めて戦わせる対戦ゲームで、ゲーム内で仮想通貨を稼ぐ先駆けとなった存在です。
Axieを育てて繁殖・戦闘・取引することで収益化できますが、初期投資に20万以上かかります。ただし、Axieを借りて稼ぐこともできるため、初期費用がない人も稼ぐことは可能です。
海外ではAxie Infinityのみで生活費を稼いでいる人も多く、稼げるゲームの一つとして人気を集めています。