アーティスト草野絵美のNFTの出会いと関わり方

written by増田あかり

2.NFTに出会ってからの活動

NFTとの関わり方が大きく変わることになったのは、2021年夏。草野絵美さんのご長男(当時8歳)の夏休みの自由学習で、息子さんが「自分の絵をOpenSeaにアップロードしたい」と言ったことがきっかけでした。

草野絵美さんのアドバイスのもと、息子さんは自分の好きなゾンビのイラストをピクセルアート(ドット絵)で表現した作品を制作し、OpenSeaで販売を開始しました。

そして、2021年9月上旬、Zombie Zoo Keeperとして活動する息子さんの作品が世界的に注目を集めることになります。300万人フォロワーを抱えるバーチャルインフルエンサー「リル・ミケーラ」のプロデューサーであるTrevor McFedries氏が、彼の作品をMcFedries氏が作品を購入したのです。

この購入をきっかけに多くの作品が売れていきます。世界的DJのスティーヴ・アオキ氏は、3点の作品を各240万円程で購入しました。

 

Zombie Zoo Keeperが手掛ける「Zombie Zoo」とは

Zombie Zoo は、草野絵美さんの息子さんであるZombie Zoo Keeperが制作しているNFTコレクションです。SNSで大きな反響を呼んだこれらの作品は、全作品が完売しています。

作品制作はiPadを使用し、自身が好きなゾンビのイラストをピクセルアート(ドット絵)で表現しています。

ピクセルアートは限られたマス数で制作する必要があり、一見簡単そうに見えて奥が深いアートです。

Zombie Zoo Keeperの作品は、色彩と構図に特徴があり、何よりキャラクターの創造性が彼のクリエイティビティとチャーミングさを表しているのではないでしょうか。

「Zombie Zoo Keeper」への、草野絵美さんの思い

草野絵美さんはZombie Zoo Keeperの作品の公共性を上げていくことを目指しており、売り上げやプラットフォームの市場の相場でZombie Zoo Keeperの評価が変わってはいけないと考えを示しています。

草野絵美さんが話す「公共性」とは何を指すのか?

Zombie Zoo Keeper自身が制作しているZombie Zooの作品制作をやめたくなったとしても、子ども時代に描いたZombie Zooの作品が自律的に動き、新しいプロジェクトが生まれていく流れ「公共性」を作ろうとしています。

Zombie Zoo Keeperの好奇心を優先にし、彼が将来的にクリエイティブを続けられる環境を整えようと草野絵美さんは努力し、活動しているのです。

そんなZombie Zoo Keeperの制作活動と草野絵美さんのサポートから、新たなプロジェクトが生まれています。

直近では、楽曲『ペンパイナッポーアッポーペン(PPAP)』で話題のシンガーソングライター「ピコ太郎」さんとコラボを行なっており、Zombie Zooの歌「Zombie Zoo family × PIKOTARO」を Zombie Zoo to PIKOTARO DESU 名義で発表しました。

そしてZombie Zoo Keeperは、多くの人たちが憧れるプロジェクトを始動しています。

子どものクリエイティビティを活かした形での新たな創作として、東映アニメーションとのプロジェクトが決定、「Zombie Zoo」のアニメ化が始動しました。アニメ製作は現在進行中で、アニメPVは2022年5月にYouTubeで公開されています。

▼【NFTアートのアニメ化】Zombie Zoo Keepers // Animated Short Film【公式】

▼公式サイト Zombie Zoo Keeperアニメ化プロジェクト始動

https://www.toei-anim.co.jp/zombie-zoo/

NFTコレクション「新星ギャルバース」

新星ギャルバース

(引用画像:OpenSea

Zombie Zoo KeeperのNFTアートを起点にした新たなプロジェクトが生まれる過程を体験した草野絵美さんは、チームを組み、新たなNFTアートコレクションの制作を開始しました。

2021年4月、草野絵美さんは、イラストレーターの大平彩華さんや海外マーケッター達とチームを組み、8888種類のNFTアートコレクション「新星ギャルバース」を販売しました。公式サイトで新星ギャルバースが販売されると即完売。現在は、NFTマーケットプレイス「OpenSea」の二次流通で購入できます。

ギャルバースは、「ギャル」×「メタバース」×「ユニバース」から名付けられています。

ストーリーは、公式サイトで次のように説明されています。

母なる星「星母」は、宇宙に存在するあらゆる世界の善と均衡の源になっている。
ある日突然、謎の力によって爆発が起こり、8,888個の女神の欠片が銀河系を駆け巡り「ギャル」となった。
ギャルたちは記憶がなく、それぞれの惑星に散らばるが女神の意志があるので時空を超えて繋がり生きていた。
女神から与えられた使命を果たし、眠りについたギャルたちは、輝く新しい星になって目覚め、全ての人々の平和をもたらすために活動する。

(参考サイト:新星ギャルバース公式サイト

新星ギャルバースのモチーフは、80年代テイストのアニメ。美少女戦士セーラームーンや少女革命ウテナのような、女性目線で強くて可愛い女性が活躍するアニメです。

女性のエンパワーに貢献したい、日本人が制作したアニメ調のNFTを販売したい、そんな思いを持って制作を開始したそうです。

新星ギャルバースは正方形で制作されることが多いNFTを昔のアニメと同じ画角である4:3で制作するなど、随所に制作のこだわりを感じます。

新星ギャルバースは、特に欧米の女性に人気があると感じます。美少女戦士セーラームーンのような女性目線で可愛いだけじゃない、強くてかっこいい女性のPFP(SNSのアイコン画像)が欲しいと思う女性の心を掴んだのだと思います。

3.草野絵美さんのこれからの展望

新星ギャルバース計画

(引用画像:新星ギャルバース公式サイト

草野絵美さんは、Zombie Zoo Keeperの活動を支援し、彼のクリエイティビティが活かせるような環境を作りつつ、新星ギャルバースの魅力をさらに引き出す活動を進めていくそうです。

現在、新星ギャルバースはアニメ化を目指しており、新星ギャルバースのNFTコミュニティを作り、購入したホルダーとともに新星ギャルバースのアニメ化計画を練っているとのことです。さらに、グッズ製作から、オリジナルサウンドトラックの制作まで計画されており、NFTアートから派生していく展開に期待せずにはいられません。今後の草野絵美さんとZombie Zoo Keeperの活動及び新星ギャルバースの制作に注目しましょう!

▼公式サイト Emi Kusano

https://www.emiksn.com/

 

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増田あかり

ナナメ45度の視点で新たな「オモシロイ」を探求&届けるライター。 フリーランスライターときどき文筆家←SE女子←農業系大学院