Move to Earn(M2E)という言葉を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか?
M2Eは歩いたり走ったりなど、運動することによって仮想通貨が稼げるシステムを指します。
以前にも、Play to Earn(P2E)というゲームをプレイして通貨が稼げるシステムが話題となりましたが、NFTやブロックチェーンの技術が向上したことや、世界中で健康志向の人が増加したことなどのユーザーニーズによって現在ではM2Eも主流となりました。
今回はそんなM2Eの代表的なゲームであるSTEPN(ステップン)について解説していきます。
STEPNとは?
先述したように、STEPNとは購入したNFTスニーカーを使って歩いたり走ったりする事で、報酬として仮想通貨がもらえるWeb3の人気ゲームです。
まずはSTEPNの概要を見てみましょう。
ゲーム名 | STEPN |
運営元 | Find Satoshi Lab |
基軸通貨 |
GST(Green Satoshi Token) GMT(Green Metaverse Token) |
公式HP | https://stepn.com/ |
ホワイトペーパー | https://whitepaper.stepn.com/ |
STEPNはゲーム内で使用するスニーカーにNFTの技術が使用されており、ブロックチェーン上に構築されているアプリです。
2022年11月現在、STEPNで使用されているチェーンは以下の3つになります。
・Solana(SOL)
・Binance Smart Chain(BSC)
・ Ethereum(ETH)
この3つのチェーンは、STEPNユーザーの間では領域や国のことを指す言葉で「realm(レルム)」とも呼称されています。
スニーカーを購入する際は、使用しているブロックチェーンによってそれぞれ必要な通貨が異なり、Solanaチェーンを使用している場合なら「SOL」という通貨が、 Ethereumチェーンを使用している場合は「ETH」が必要となるといった流れです。
そのため、購入できるスニーカーの価格は使用しているブロックチェーンによって異なります。そして、スニーカーを使用しての移動など、ゲーム内で得ることができる通貨は「Green Satoshi Token(GST)」と「Green Metaverse Token(GMT)」という通貨です。
STEPNのスニーカーにはレベルがあり、レベル1-29の場合はGSTのみ、レベル30の場合はGSTとGMTを選択してどちらかを稼ぐことができます。
ゲームのシステムとブリッジされているGMTの価格については共通ですが、GSTはブリッジされていないので、使用しているブロックチェーンによってGSTの価格には差があります。
GSTのこれまでの価格は以下の通りです。
・Solana(SOL)約1,000円~約3円
・Binance Smart Chain(BSC)約3,000円~約4円
・ Ethereum(ETH) 約1,000円~約10円
STEPNでは歩くだけでどのぐらい稼げるのか?
次に、STEPNでは歩くだけでどれだけ稼げるかを見ていきましょう。
STEPNでどれだけ稼げるかは、保有しているスニーカーの数で大きく異なります。スニーカーの保有数が1足の場合、STEPNを稼働させられる時間は1日10分なので、1日あたりに稼げるのは4~6GSTです。
2022年11月28日時点での1GSTの価格は「3.04円」なので、スニーカーが1足の場合なら1日で稼げるのは「12.16~18.24円」になります。
現状1番安いSolanaチェーンの安いスニーカーでも1~2SOLはかかるので、現在の価格ならスニーカー1足が2SOL(約3,586円)として、スニーカーの費用を回収するのに約8ヵ月といったところでしょうか。
このように、現状はスニーカーの保有数が1足だけでは効率良く稼げないと思って良いでしょう。しかし、STEPNはスニーカーの保有数によってアプリを稼働できる時間が変わることも特徴です。
例えば、スニーカーの保有数が3足の場合なら1日20分、9足の場合なら45分までSTEPNを稼働させることが可能になります。
この事から、STEPNで本格的に稼ぐにはスニーカーの保有数を増やさなければならないということが分かります。また、GSTや保有しているスニーカーは売却して利益を得ることも可能です。
そのため、保有している通貨が値上がりしたらキャピタルゲイン(値上がり益)で稼げるということになるでしょう。つまり、SOL(BSC・ETH)の価格が安い時にスニーカーを購入して、たくさん歩いてGSTを稼ぎ、GSTが値上がりしたタイミングで売却することで、大きく稼げる可能性もあるということです。
今後はSTEPNのアップデートや、GSTの価格が値上がりするのかどうかを楽しみにしておきましょう。
ただし、仮想通貨はボラティリティーが大きいことも特徴です。GSTの価格が大きく下落し、損失が出る場合もあることを忘れないようにしてください。
STEPNは今から始めても稼げるのか?
最後に、STEPNは今から始めても稼げるのかを解説していきます。
結論からいうと、必ずということではありませんが、STEPNを今から始めても稼げる可能性は十分にあり、今から始めるユーザーはどちらかといえば優位な状態にあるといえるでしょう。
その理由はSTEPNで利益を確定させる仕組みに関係しています。
STEPNで利益を確定させる流れ
STEPNで利益を確定させるには、GSTをSOL(BSC・ETH)を経由して円に戻す必要があります。
つまり、円からSOLに換金した時と、SOLから円に換金する時のレートが大幅に変わっていれば、大儲けする可能性も大損してしまう可能性もあるという事です。
まず、STEPNはこのように通貨の変動リスクが大きく関係していることを認識しておかなければなりません。
今から始めるユーザーのメリット
2022年5月のLUNAの暴落により世界中の投資家が仮想通貨を売却したことなどが理由で、仮想通貨市場は全体的に暴落しました。
そのため、それまで先行者利益の恩恵を受けていた2022年4月までにSTEPNを始めたという人は「含み損」を抱えてしまっている状態の人も多いはずです。しかし、これは仮想通貨の代表的なリスクが表面化した事例であって、STEPNのシステムが崩壊したということではありません。
現状、GSTの対円レートは下がっていますが、歩いたり走ったりすることでGSTがもらえるということは変わっていないので、ゲームをコツコツ続けている人も少なくないでしょう。
今後もSTEPNは続いていくことが予想されるので、上記のことは先行者には大きな痛手といえますが、今から始める人には大きなメリットになり得ます。
どういうことかというと、2022年の4月時点ではスニーカー1足が約15万円程度していたので、今から(2022年11月時点)STEPNを始める人は2022年4月の約1/40程度の値段でスニーカーを購入することができます。そして、ここからSTEPNが盛り上がり、SOL(BSC・ETH)やGST・GMTの価格が再び上昇すれば、安くゲームを始めることができたユーザーは優位になるということです。
もちろん、仮想通貨の相場がこれからどうなっていくのかは誰にも分からないので、SOL(BSC・ETH)やGST・GMTの価格が再び暴落してしまう可能性もあります。
ですが、同じ金額を稼げるスニーカーを現状安く購入できるというメリットがあるのは間違いありません。
まとめ
今回はM2Eの代表的なゲームであるSTEPN(ステップン)について解説してきました。
STEPNでは公式サイトでロードマップが公表されており、今後はスニーカー保有者が非保有者に保有しているスニーカーを貸し出すことができるレンタル機能が実装されることが発表されていたり、有名スポーツブランドとのコラボも予想されています。
STEPNは今から始めても遅いどころか、仮想通貨が暴落している今が絶好のタイミングかもしれません。
しかし、仮想通貨はボラティリティが大きいことも特徴の1つです。
ゲームとはいえ、投資になるのであくまでも余剰資金の範囲で楽しむことを心掛けましょう。