旅行比較サイト「トラベルコ」が、対話型AI「ChatGPT」有料会員向けのプラグイン「トラベルコ ChatGPTプラグイン(TRAVELKO)」の提供を開始したと発表しました。ユーザーはチャット上で簡単な会話をするだけで、トラベルコに掲載されている1,500以上の旅行サイトから、自分の希望に合った宿泊施設を検索できるようになります。
曖昧な検索ワードでもユーザーの希望に沿った条件で結果を提案
例えば、「8/30に海の見える旅館に行きたい」「10/28から大人2名で箱根旅行に行きます。露天風呂付客室があってバリアフリー対応している旅館を、クチコミ評価の高い順に2件教えて」といった条件をChatGPTに伝えると、トラベルコが提供するデータから該当する施設情報を提示します。さらに、提示されたリンクからトラベルコのサイトに移動したあとは、ユーザーの用途に合わせたプラン選択も可能。ユーザーの漠然としたニーズを具現化した旅の提案が可能になるといいます。今後は国内宿泊施設検索のみならず、サイト内の他のメニューへの対応も拡大していく予定だとしています。
「トラベルコ」は、JTBやHIS、日本旅行、楽天トラベルなど国内の大手旅行会社・予約サイトのほか、エクスペディアやAgodaなどの海外の旅行予約サイトとも連携。1,500以上の予約サイトが取り扱う旅行商品を掲載しており、国内No.1の連携サイト数を誇っています。
「TRAVELKO」プラグインはどこまで指示できる?
まずは旅行サイトによくある絞り込み条件を設定して会話を始めました。ただし、サウナの有無に関してはチェックボックスがない旅行サイトもあります。検索結果としてはヒットしましたが、さらに「本当にサウナはあるか」と尋ねてみます。
温泉宿の検索は可能なようですが、サウナがあるかは検索が難しそうです。
また、宿の画像は表示できるか尋ねたところ、「直接的な画像出力には対応しておりません。」とのことで、画像を確認するにはリンク先に遷移する必要があります。このほか出力が難しかった結果を紹介します。
個人の感情を示した指示
「人生観が変わる最高の宿」のような感情的な指示から結果を出力するのはまだ難しいようです。トラベルコの旅行特集記事などで紹介された宿が出力されると、満足いく回答が得られるかもしれません。
プランや宿詳細に記載がなさそうな指示
「夕食に天ぷらがある」「ビュッフェにお寿司がある」のような指定は、画像解析機能が備われば見つけられるかもしれませんね。また、クチコミも解析できれば、「揚げたての天ぷらはサクサク!」「夕食ではお寿司ばかり食べていました」といった内容から判断して宿を取得できそうです。
絞り込み検索の歴史が変わるような、新鮮な検索体験
これまでプルダウンメニューやチェックボックスを用いておこなっていた煩雑な検索が、シンプルなテキスト入力だけで実現できるようになったのは画期的といえるかもしれません。将来的にユーザーの気分や感情を加味した検索が可能になれば、「どこでもいいから今すぐ行きたい!」というような情熱的な要望が形になる日も近いのではないでしょうか。自由度の高い宿検索、旅行は検索から始まるといっても過言ではないでしょう。