最近は観光業界や不動産業界など、あらゆる分野で「VR」技術が活用されています。VRの進化に伴い、技術の使われ方も変化してきました。
そこで今回は、VRが実際のビジネスでどのように使用されているのか、具体的な事例を紹介しつつ解説します。
VRを使って何ができるのか?
VRとは一体どのような技術なのでしょうか。まずはVRの特徴を解説します。
VRとは?
VRとは「Virtual Reality(バーチャル・リアリティ)」の略称で、現実世界と切り離された仮想世界を実現する技術のことです。日本語では「仮想現実」と呼ばれており、ヘッドマウントディスプレイ(以下、HMD)を装着すれば、まるでその場にいるかのような疑似体験ができます。
かつてはイメージを伝える手段として、図面や写真といった2Dを使うのが主流でした。しかし、現在は視覚化に重点が置かれ、3Dモデリングや動画が主流となりつつあります。
ビジュアル的な要素は、さまざまな分野で欠かせないものです。VRなら3次元空間を作り出すことで臨場感を与えられるため、設計や仲介業務の効率化、顧客体験の向上に役立ちます。
VRのメリット・デメリット
VRを利用した仮想空間はイメージがよりリアルにわかりやすく伝わるため、臨場感や没入感を高められます。インターネットなどの利用環境がすでに整備されていれば、自宅や職場など好きな場所から利用できるなど、利便性が高い点も魅力です。
ただし、実際にVR空間を体験するにはHMDが必要になるため、導入コストや手間がかかります。
ARとVRの違い
ARとVRでは、現実世界とつながりがあるかどうかという点で大きく異なります。
ARは、あくまでも現実世界がベースとなっており、デジタル技術で仮想世界を付加する技術です。一方、VRは100%仮想現実となるため、現実世界とは切り離されています。
VRもARも仮想現実を扱う点では同じです。しかし、実在する現実世界をベースとするのか、現実とまったく異なる仮想現実を作りあげるのかといった点で大きな違いがあるのです。