VRの事例を紹介!観光、教育、医療、研修など様々な分野で活躍

written byNuxR編集部

VR(仮想現実)はゲームをはじめとして、さまざまな分野で活躍している技術です。いつでもどこでも物事を仮想的に体感できるので、これまでできなかったようなことを可能にし、人間の可能性をより広げてくれる技術であるといえるのではないでしょうか。本記事では、そんなVRの事例を分野ごとに紹介します。

そもそもVRとは?

そもそもVRとは?

VRとは「Virtual Reality」の略であり、日本語では仮想現実と訳されます。人間が持つ感覚を刺激することにより、人工的に作られた仮想空間をまるで現実であるかのように体感させる技術です。広義にはテレビや映画、シミュレーションゲームなどが含まれることもあります。

しかしながら一般的にVRといえば、ヘッドマウントディスプレイを着用して3D空間を視覚的に体感するものを指し、ゲームをはじめとしてさまざまな応用がなされている技術です。

似た言葉にAR(Augmented Reality、拡張現実)がありますが、こちらは実際の映像に対してCGを合成する技術です。VRは100%人工的に作られた仮想空間のことを指し、ARとは異なります。

あらゆる分野に進出するVR

実際には存在しない仮想空間を、現実であるかのように体感できるVRはさまざまな分野に使われています。たとえば教育の分野では、本来はその場に行かないと体感できないような事象を仮想的に体感できたり、医療の分野では実際の手術の前のトレーニングとして使ったりすることが可能です。

さらに、昨今の新型コロナウイルスの影響により人の移動や作業に制限がかかる事態においても、仮想的に物事を体感したり実行したりできるVRは大きく活躍できるといえます。これからの時代にあった技術であるといえ、より多くの分野に進出していくことでしょう。

各分野におけるVRの応用事例

各分野におけるVRの応用事例

それでは、具体的にVRが応用されている事例10選をご紹介します。

観光業

まずは、観光業で使われるVR技術の事例についてです。観光では、仮想的に観光地を体験できるだけでなく、これまでは不可能だったような新しい視点での試合観戦などが可能となります。

マルチアングル試合観戦

福岡PayPayドームにおいて、5Gを活用したマルチアングルVR試合観戦の実証実験が行われました。従来の野球観戦では、座った席からの視点でしか試合を観戦できませんでしたが、この技術では通常は入れないような特別な場所に設置したカメラの映像から試合を観戦できます。

観戦者同士がアバターとしてコミュニケーションすることもでき、離れた場所にいる家族や友人がVR空間に集まって一緒に試合を楽しむようなことも将来的には可能になるかもしれません。

世界VR旅行

キャリーバッグなどの旅行用カバンメーカーであるエースは、厳選した世界の観光地をVRで楽しめる「世界VR旅行」を提供しています。市販のVRゴーグルを購入し、YouTubeなどの動画を観るだけと、使い方も非常に簡単です。

新型コロナウイルスの影響で、国内旅行に行くことすらままならない昨今においては、ありがたいサービスといえるのではないでしょうか。

世界VR旅行(エース株式会社)

教育

教育分野でも、VRは活躍中です。キャンパスのなかをVRで紹介するサービスや、VRを使って教育教材を仮想的に体感できるサービスなどが実用化されています。

オープンキャンパス360

「オープンキャンパス360」は、VRを使って自宅から気軽に学校見学が可能となるサービスです。志望している学校はぜひ見学したいところですが、複数の学校や遠方の学校に行くのは大変ですし、最近は新型コロナウイルスの影響で外出すら制限されています。

そんなときでもオープンキャンパス360を使えば、どこからでも仮想的に学校見学が可能です。動画の埋め込みや問い合わせボタンの設置などVRコンテンツならではの機能を付けることも可能で、今まで以上に学校の魅力をより多く体感するのに役立ちそうですね。

オープンキャンパス360(オープンキャンパスサンロクマル)とは(株式会社おもてなしドットコム)

Google Expeditions

「Google Expeditions」は、Googleが提供する教育向けVR/ARサービスです。学校として実際に行くことは難しいような場所でも、バーチャルに探索することが可能になります。

Expeditionsアプリにはエベレスト山やルーブル美術館など、900以上のVR探索ツアーが用意されているとのことで、生徒を飽きさせないでしょう。オリジナルのバーチャル探索ツアーを作成することもでき、より効果的な教育ができそうです。

Expeditions で授業にリアルな体験を(Google for Education)

医療

医療分野は、手術の成功率を上げるためのトレーニングやリハビリにVRが使われ、医療の質の向上に役立っています。

外科トレーニング用VR

従来、手術のトレーニングは実際の手術や解剖体を使ってしか行えませんでした。しかしながら「FundamentalVR」を活用すれば、仮想的に手術のトレーニングが可能となり、手術の成功率を向上することが期待されています。

この手術トレーニング用VRでは、視覚だけでなく触覚技術も活用することで、実際の手術をよりリアルに再現できます。コスト面でもVR機材の分しかかからないため、コスト削減にもつながるでしょう。

FundamentalVR: Working at the Intersection of Immersive Tech(FundamentalVR)

リハビリVR

事故などで大けがをした患者の多くはトラウマを抱え「以前と同じ身体機能を取り戻すのは無理なのでは……」と考えることが多いそうです。

通常は理学療法士がこのような考えを取り除くために多くの時間を費やすそうですが、「NEURO REHAB VR」というリハビリ用VRを使えば、仮想空間上で患者がショッピングや料理などをこなし、日常の感覚を取り戻せます。これにより、患者の心理的障壁を取り除くまでの時間が大幅に短縮されるそうです。

NEURO REHAB VR – Virtual Reality for Physical Therapy (NEURO REHAB VR)

研修

社員やアルバイトを教育するための研修でも、VRは活用されています。再現が難しいような場面でもVRなら容易に体感できるなどメリットが多く、導入する企業が増えているそうです。

安全体感VRトレーニング

建設現場ではさまざまな危険があり、リスクを事前に教育して労働災害を防ぐことが重要です。積木製作がリリースした「安全体感VRトレーニング」は、このような建設現場での安全教育を目的としていたVRコンテンツとなっています。

具体的には、仮設足場からの墜落や配線作業中の感電、製造現場での巻き込まれ体験など、多くのリスク場面が仮想的に再現されており、安全かつ手軽に研修を行うことが可能です。

安全体感VRトレーニング・レンタルサービス(積木製作)

緊急脱出研修

飛行機に事故が起こった際の緊急脱出研修は重要ですが、教育には実際の客室を模した研修施設が必要であり、遠方に勤めている社員の受講が課題となっていたそうです。また、新型コロナウイルスの影響で、研修施設の使用や人の移動にも制約がかかった点も問題となりました。

そこで、JALが開始したのがVRを用いた緊急脱出研修です。パニックが発生した場合の乗客への対応などを、実際に声を出したり手を動かしたりすることで学ぶことができ、施設での研修と同様の効果が期待されています。

製造業

製造業の現場においても、VRの活用が注目されています。作業の効率化やコストの削減などさまざまなメリットがあり、徐々に広がりを見せているようです。

VR工場視察サービス

工場を視察することは工場運営において重要ですが、多くの工場を持っていたり、海外の工場があったりすると、気軽に視察することが難しいといえます。NEWJIとfloorvrが開発した「NEWJI VR」は、VRを用いて仮想的に工場視察ができるオンラインVR工場視察サービスです。

このサービスでは4K・360度映像をVRヘッドセットおよびモニターで工場を仮想的に視察でき、工場に直接訪れなくとも視察が可能となります。渡航コストの削減にもつながるため、このような形態で視察するのが今後は当たり前になるかもしれませんね。

オンラインや遠隔でVR工場視察・監査ができる NEWJI VR(NEWJI株式会社)

Virtual Design Atelier

NTTドコモが開発した「Virtual Design Atelier」は、遠隔地とVR空間で3Dデザインの共同製作ができるソリューションです。

これまでは複数のデザイナーが各自担当する部分のデザインを製作した後、それらを持ち寄って3D出力し全体像を確認するというフローが一般的でした。しかし、製作過程がリアルタイムで確認できないため、手戻りが発生するなどの時間の無駄が生まれていました。

このソリューションを使えば、離れた場所でも互いのデザインを確認しながら共同制作でき、作業工程の削減および生産性の向上につながるそうです。

遠隔共同制作ソリューションVirtual Design Atelier™(NTTドコモ)

VRの応用はさらに拡大

VRの応用はさらに拡大

すでに多くの事例が存在するVRですが、今後もその応用は広がりを見せると考えられます。調査会社のIDCによると、ARとVRを合わせた市場は2019年には168.5億ドルであったのが、2023年には10倍近い1,606.5億ドルに達する見込みとのことです。仕事においても日常生活においてもVRがあるのが当たり前、そんな世界が来るのも近いかもしれませんね。

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