Game Fiとは? 「play to earn」との違いや仕組み、注意点まで徹底解説

written byウィリー

2023年現在、「Game Fi」や「Play to Earn(P2E)」、「NFTゲーム」といった存在もかなり認知度を高め、そこから派生して生まれた「Move to Earn(M2E)」など、新しい概念を基にしたコンテンツも国内外問わず引きも切らずに登場しています。

では、経済活動の舞台にもなりつつある、このGame FiやPlay to Earn(P2E)、NFTゲームといった言葉は全て同じ意味なのでしょうか?

基本的にそれぞれが指す内容は「遊びながら稼げる」という意味なのですが、実はそれぞれの使用方法に若干の違いがあります。

そして、Game Fiで稼ぐには仕組みや特徴、注意点などを把握しておくことは非常に重要です。

この記事では、GameFiやPlay to Earn(P2E)、NFTゲームといった言葉のそれぞれの定義や、稼げる仕組み、注意点などを詳しく解説していきます。

Game FiとPlay to Earn(P2E)の違いとは?

Game Fi オンラインゲーム

まず、Game Fiとは、ゲーム(Game)と金融(Finance)を掛け合わせた造語で、ゲームをプレイすることで暗号資産(仮想通貨)やNFTなどの経済的価値が稼げるゲームの分野を指します。

そして、Play to Earn(P2E)は、このGameFiという分野に含まれる一例です。

つまり、「Game Fi」という分野の「Play to Earn(P2E)」というビジネスモデルという意味で、「Move to Earn(M2E)」と並んで使用されており、世界で人気の「STEPN」も、国内で注目が高まっている「元素騎士オンライン」もGame Fiということになります。

また、それらのビジネスモデルにNFTやブロックチェーンが使用されていることから「NFTゲーム」や「ブロックチェーンゲーム(BCG)」とも呼ばれています。

それぞれを大小関係で分類していくと以下のようになるでしょう。

Game Fi > NFTゲーム(ブロックチェーンゲーム) > Play to Earn (Move to Earn)

ちなみに、従来のゲーム市場ではユーザーがお金を支払ってからプレイする「Pay to Play(P2P)」が基本的なビジネスモデルでした。

Game Fiで稼げる仕組み

Game Fi 稼げる仕組み

続いて、なぜ「Game Fi」は稼げるのか、その仕組みについて詳しく見ていきましょう。

基本的に、Game Fiはブロックチェーン上で管理されています。

ブロックチェーンは、世界初の暗号資産として有名な「ビットコイン(BTC)」の基盤技術として誕生した概念で、「分散型台帳技術」とも呼ばれています。

この技術の登場で、特定の管理者がいなくてもネットワーク上の不特定多数のコンピューターによって相互監視(非中央集権管理)を行い、外部からの改ざんを防ぐことが可能となりました。

その技術をゲームに用いたことで、ゲームのコードを改ざんする「チートプレイ」などの不正行為を排除したり、NFT化したキャラやアイテムをゲーム外で管理できるようにもなったのです。

このように、ゲームの透明性を高く保証できるようになったことから、ゲームの報酬として暗号資産が用いられるようになり、今日の「Play to Earn(P2E)」や「Move to Earn(M2E)」といったビジネスモデルが生まれました。

そして、現在Game Fiにおいてユーザーは以下の方法で稼ぐことができます。

  • ゲームをプレイした報酬として暗号資産を得る
  • ゲームで入手したNFTの二次売買で売買差益を得る
  • ゲーム内の土地・不動産を売却して利益を得る
  • 他のプレイヤーにNFTを貸し出したレンタル料として暗号資産を得る

その他にもいくつか稼ぐ方法はありますが、ゲームによっても異なるので気になるタイトルがある人は事前によく確認しておきましょう。

Game Fiの財源はどこからくるのか?

では、その財源はどこからきているのか、気になる人も少なくないでしょう。

財源の出所がはっきりしないと、胡散臭く感じてしまっても無理はありません。

まず、大きな財源は運営元である企業による初期投資となります。

こちらは、パートナー企業や出資企業から出資を受けていることも多く、ユーザー数の増加やゲーム内で使用する通貨の価値が上がった際のキャピタルゲイン(値上がり益)で利益が出れば、その分出資元へ還元される仕組みです。

つまり、出資している企業が多ければ、そのコンテンツが発展していくことに期待している企業も多いということになります。

また、コンテンツの公式サイトには、パートナー企業や出資企業の情報も明記されていることがほとんどなので、プロモーション効果も期待できるでしょう。

そして、NFTアイテムやキャラクターなど、ユーザーがゲームプレイ時に課金したお金も財源となります。

運営側はそれらのお金を運用し、ゲームの認知度やユーザー人口を増加させ、ゲーム内で使用する通貨の価値が高騰すれば、同時にゲーム内通貨を保有しているユーザーにも利益を出すことができます。

そうなれば、更にユーザー人口の増加や売上の上昇を狙うこともできるでしょう。

このように、Game Fiでは双方良しとなることを目指してシステムが設計されていますが、その歴史はまだまだ浅く、様々な問題点やリスクがあることも否定できません。

そのため、Game Fiの仕組みをしっかりと理解しておき、実際にプレイする際には自身の判断で対応していくことが大切となります。

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ウィリー

NFT、仮想通貨、投資信託の記事を書くことが多く、現在は東証プライム企業でも執筆中です。   自身でも暗号資産やNFT、米国株式を中心に、幅広く投資を行っている経験から金融領域の仕組みやリスクなど、俯瞰的に分かりやすく解説することを心掛けております。