メタジョブ!を活用した事例3選。メタバースでの新しい仕事の形

written by増田あかり

2022年はメタバース元年になると言われています。「メタバース」はインターネット上の仮想世界で、現実世界と同様に経済活動や人との交流ができる空間を指します。

ここで経済活動という言葉で表現しましたが、メタバース内での経済活動やバーチャルイベントの満足度を高めるために、イベントスタッフの存在は将来的に欠かせない存在になっていくでしょう。

また、最近では、家にいながらメタバース空間で働ける「アバターワーク」という言葉も認知され始めており、企業が開催するメタバースイベントなどでアバタースタッフを導入する機会も増えています。本記事では、この「アバターワーク」のお仕事が探せる求人情報サイト「メタジョブ!」について紹介します。

「メタジョブ!」とは?

メタバースで働く求人サイトメタジョブ

「メタジョブ!」は、メタバース内での求人をまとめたジョブマッチングサイトです。運営会社は、三井物産グループの社内起業として立ち上がったプロジェクトチーム「Moon Creative Lab Inc.」。メタバースなどで働く、新しい雇用を促進するサービスとして2021年10月からβ版がリリースされました。

どんな求人があるのか?

  • 「マーダーミステリー」アバターゲームマスター
  • アバター(CGキャラクター)を動かすオンライン接客
  • キャラクターに声をあてるオンライン接客

など、ユニークな求人が多数あります。

メタジョブでは、メタバースで事業に取り組みたい企業に向けて、VR操作に慣れたキャストやイベント接客に慣れたキャストをVRイベントに派遣し、運営サポートをおこなっています。なお、β版期間中は無料で求人情報を掲載できるため「メタバースへの参入は今回が初めて」という企業も、初期コストを抑えて導入できる点が魅力です。

そして、メタバース内で働きたい方には、自宅やコワーキングスペースからアバターを使って働ける求人があります。VR操作に慣れている方は「メタジョブ – キャスト登録」から、求人をのぞいてみてはいかがでしょう。

事例1 バーチャル渋谷au 5G ハロウィーンフェス2021(KDDI)

Moon Creative Lab Inc.は、2021年10月16日から31日に開催したハロウィーンイベント「バーチャル渋谷 au 5G ハロウィーンフェス 2021」で、公式スタッフアバターを派遣する実証実験を実施しました。

公式スタッフの仕事内容は主に3つ。

  • バーチャル渋谷内で操作方法や設定をユーザーにアドバイスすること
  • バーチャル渋谷内のイベント、ゲームの案内
  • ユーザーの記念撮影を実施

(参考:メタバースで働いてみた(体験編):VR初心者がバーチャル渋ハロ・アルバイトを体験!

バーチャル渋谷au 5G ハロウィーンフェス2021 イベント概要

【日時】2021年10月16日(土)~31日(日)
【プラットフォーム】cluster

(引用:au 5G バーチャル渋谷 ハロウィーンフェス)

バーチャル渋谷au 5G ハロウィーンフェス2021 ポイント

今回イベントのプラットフォームはclusterを使用しています。clusterの特徴は、iOSやAndroid、PCからも参加が可能な点です。VRを持っていないユーザーでも楽しめるメタバースになっています。

今回のイベントで「メタジョブ!」から延べ145人を公式スタッフとして派遣し、イベント会場のメタバースの楽しみ方をアドバイスしたそうです。

関連記事:「バーチャル渋谷 au 5G ハロウィーンフェス 2021」に延べ145人を公式スタッフとして派遣|Moon Creative Lab Inc.のプレスリリース

事例2 Vtuber日本烈島バーチャルファンミーティング(CHUKYO TV)

公式スタッフの主な仕事は、2つ。

  • 参加者の誘導
  • 企画の合間でお話をし、イベントを楽しんでもらう

Vtuber日本烈島バーチャルファンミーティング イベント概要

【日時】2021年6月4日(金)20:00~21:00  大蔦エルの操作説明会
2021年6月5日(土)17:00~19:30  ファンミーティング
【参加者】日本烈島の4人と当選した100名限定のお客さん
【プラットフォーム】XR CLOUD (エックスアールクラウド)

(引用:CHUKYO TV)

Vtuber日本烈島バーチャルファンミーティング ポイント

VR空間での限定イベントのため、ファンとVtuberとの距離感がリアルに感じられます。またコロナ禍において、気軽に人が集まってイベントを行えなくなりました。しかしVR空間なら「三密」でもOK。わちゃわちゃと楽しめる空気に参加者の満足度が高かったようです。

関連記事:メタバースなどで働く、新しい雇用を促進するサービス「メタジョブ!(TM)」β版をリリース|東奥日報

事例3 VR課外授業(愛知県立御津高等学校)

VR課外授業での事例は、その名の通りVR空間上で実施した課外授業を補佐するスタッフになります。

VR課外授業 イベント概要

【授業タイトル】こんなこと、こんなもの紹介したいな。AICHI! NIPPON!
【授業内容】ケニアから高校生が来日。愛知県を満喫してもらうツアープランを考える。
【日時】2021年12月17日(金)15:00~16:30
【参加者】御津高校生徒7名・新城有教館高校生徒6名 愛知淑徳大学学生16名 及び各校の担当教員と関係者
【プラットフォーム】XR CLOUD (エックスアールクラウド)

VR課外授業 ポイント

今回のポイントは、現場の先生の負担を軽減したバーチャル授業の実施でしょう。学校の先生は、普段行なっている授業やその準備などで多忙です。また、VRに慣れていない先生もいるなかでVRを導入するのは、現場の混乱にもつながるはずです。そこで、「メタジョブ!」からVR操作に慣れたスタッフが派遣されることによって、結果、先生の授業準備の負担を減らすことに成功しました。

関連記事:日本初!?県立高校2校と大学生がバーチャル空間で一緒に授業|中京テレビ放送株式会社のプレスリリース

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増田あかり

ナナメ45度の視点で新たな「オモシロイ」を探求&届けるライター。 フリーランスライターときどき文筆家←SE女子←農業系大学院