アニメ・マンガコミュニティ・データベース「MyAnimeList」のクラブ機能にメタバースで交流できる「3DClubroom」が誕生しました。月間で1,800万人が利用する「MyAnimeList」とはどんなコミュニティなのか、そして「3DClubroom」ではどんな交流ができるのでしょうか。
MyAnimeListとは?
MyAnimeList(通称MAL)は、2004年にアニメ好きの米国人の若者によって創設された、日本アニメや漫画などの情報を集めたデータベースのウェブサイトです。
MALは、月間ページビュー数2億7,000万PV、世界240ヵ国以上のユーザーが利用し、日本のアニメ・マンガの情報や口コミ、ランキングなどがまとめられています。世界最大級の日本アニメ・マンガのコミュニティ&データベースとして、世界中で支持されています。
(※上記数値は2021年4月時点株式会社MediaDoより)
特徴 大勢のMAL利用ユーザーによるアニメランキング
(引用画像:MyAnimeList)
MALでは利用ユーザーによるアニメランキングがまとめられています。
Scoreに書かれている数値はユーザーが10点満点でアニメを評価した結果の平均Scoreになります。
大勢のMAL利用ユーザーによる口コミやフィードバックは、海外のアニメ・マンガ好きには重要な情報源のひとつになっています。
他にもMALにはアニメ・マンガ専門記事やユーザーと交流できるクラブ機能が用意されており、文字通り世界最大のアニメ・マンガコミュニティ&データベースになっています。
日本の部活をモチーフにしたメタバース機能「3DClubroom」
(引用画像:PRTIMES)
株式会社MyAnimeListは2023年2月27日、MALのクラブ機能の中にメタバース空間で交流できる「3DClubroom」のβ版をリリースしました。
MALには約5000個のコミュニティがクラブとして形成され、アニメだけでなく、声優、キャラクター、制作会社、マンガ、ゲーム、主題歌特化型のコミュニティ・クラブなど数多くあります。中には「ヨーロッパを舞台にしたアニメ」など独自視点でクラブを作っているユーザーもいます。
これらのクラブはメンバー内でおしゃべりしたり、一緒にゲームに取り組むなどして、コミュニティ活動を楽しんでいます。
(引用画像:MyAnimeList Clubs)
メタバース空間「3DClubroom」では、ボイスチャット機能を使い会話するユーザーやボタンをおして自分のリアクションを伝えることができるようになりました。
クラブのオーナーは、壁にイラストをアップロードして飾ることや写真撮影機能でユーザー同士楽しむことができます。
株式会社MyAnimeListは、「3DClubroom」を活用しながらアバターやデジタルグッズの展開を視野に開発を進めると発表しています。
HISとコラボした公式3Dクラブ「MALトラベルクラブ」
(引用画像:METAPICKs)
株式会社エイチ・アイ・エス(HIS)は、Web3領域への事業展開を見据えたプロジェクト「Web3.0・バーチャルプロジェクト」を進めています。
▼公式サイト 株式会社エイチ・アイ・エス(HIS)「Web3.0・バーチャルプロジェクト」
上記プロジェクトの一環として、世界最大級の日本アニメ・マンガコミュニティ「MyAnimeList」を運営する株式会社MyAnimeListとの業務提携契約締結を2023年1月11日に発表。その後「3DClubroom」の公開日と同時に、日本好きの海外ユーザーとメタバースで交流できるHISの「MALトラベルクラブ」をMyAnimeListのクラブ上に開設しました。
HISは「MALトラベルクラブ」を通して、海外に向けて日本文化の魅力を発信し、旅行商材の開発やインバウンド誘致に取り組むほか、日本のアニメ・マンガに関連した旅行商材の販売も予定しているそうです。
2023年4月22日時点では、「MALトラベルクラブ」内で東京ドリームツアーの計画を立てるイベントが開催され、
- グルメ
- ショッピング
- アクティビティ
- 観光
などテーマを決めてディスカッションを進めました。今後もクラブ内のメンバーとディスカッションしながら、東京のドリームツアーをまとめる作業に突入するようです。
「MALトラベルクラブ」の今後の予定
- イベントの開催(ゲームやクイズ大会、投稿イベントなど)
- 日本に関する情報発信(旅行情報、アニメの聖地など)
- ワークショップの開催
- デジタルグッズの開発や販売
- オリジナルツアーの開発
- 日本の観光スポットをオンラインで巡るバーチャルツアーの開催
- メタバース空間の販売
メタバースによって交流の幅が広がる
コロナ下の行動制限緩和により、日本への入国制限も緩和されてきましたが、すぐに日本へ行けない方も多いでしょう。
MyAnimeListのクラブ機能「3DClubroom」は、日本へ行きたくても行けない海外のユーザーに日本の魅力や文化を伝えることができる新しいコミュニティの形を形成しました。今後メタバースやWeb3の活用が広がることで新たな体験や感動を得られ、海外ユーザーは日本の魅力を再発見することができるでしょう。
chatGPTが分析!3DClubroomの将来性・より魅力的なサービスにするためには?
ここでは、NuxR編集部がchatGPTを用いて3DClubroomの将来性を分析した結果をお届けします。さらに、NuxR編集部独自の分析手法で、3DClubroomをより魅力的なサービスにするための施策についても提言しています。
3DClubroomの将来性:★★★★☆
MyAnimeList(MAL)は既に世界最大級の日本アニメ・マンガのコミュニティ&データベースとして定着しており、利用者数や月間ページビュー数も増加傾向にあります。さらに、2023年2月にリリースされた「3DClubroom」のようなメタバース空間の導入により、より多様なコミュニケーションや体験が可能になると考えられます。
このような観点から、将来性については★4と評価できます。MALは、アニメやマンガに興味がある人々が交流する場として、ますます重要な存在となっていくでしょう。また、MALとHISの業務提携や「MALトラベルクラブ」の開設など、日本文化を世界に発信するための取り組みも進んでおり、日本の魅力を世界に伝えるプラットフォームとしても期待されます。
MALは、アニメやマンガに興味がある人々が集う場所であることから、情報収集やコミュニケーションの場として、アニメやマンガに関する知識や情報を得ることができます。また、MALが提供する「3DClubroom」のようなメタバース空間は、海外のユーザーが日本の文化や魅力をより身近に感じることができるため、異文化交流の場としても重要な役割を果たすことができます。さらに、日本のアニメやマンガに関連した旅行商材の販売など、MALとHISの業務提携により、日本文化の発信と観光業の活性化にも貢献できるでしょう。
3DClubroomがさらにすぐれたサービスになるには?
よりよいサービスになるためのユニークな施策について、ChatGPTにアイデアを考えてもらいました。
- アニメやマンガの制作現場を再現した空間の提供
- AIによるリアルタイム翻訳機能を導入する
- バーチャルカフェスペースの提供
- 作品の舞台となった場所を巡る仮想ツアーを開催
- キャラクターグッズを仮想空間で展示し、ユーザー同士で交換したり、販売する
- 作品の世界観を再現したテーマパークを作る
- 作品のワンシーンを再現した空間を作成し、ファンがそのシーンに入り込んで撮影を行えるようにする
- アート展を開催し、ファンがそのアート作品を鑑賞できるようにする
- 業界関係者と交流できるイベントの開催
- オンラインアニメフェスの開催
- バーチャルDJイベントの開催
- 「声優体験会」の開催。キャラクターのセリフを自分で演じる楽しみを提供する。
ChatGPTの提案したアイデアは、ユーザーが作品の世界観に浸れるような仮想空間の提供を目的とし、ユーザーと作品との深いつながりを作り出せるのではと感じます。また、世界中からアクセスがある「MyAnimeList」に言語の課題があったとするなら、AIによるリアルタイム翻訳の導入で国境を越えたファン同士の交流を促進することができるでしょう。
仮想空間に制作現場や作品の聖地を再現することや、「アート展」「声優体験会」など、現実に近い体験ができるイベントが開催されれば、作品の世界に深く飛び込めそうです。