“AI絵師”の活動の場が縮小傾向にあるなか、プロンプト作成者・LoRAモデル作成者の収益化を支援するサービス「petapi」のβ版がリリースされました。
AIクリエイターが安定した収益を得られる仕組みを構築
現在はβ版として、AIを用いて作成した画像、イラスト、プロンプトの投稿・販売が可能。今後は、動画やテキスト、LoRAモデル、音声などさまざまなコンテンツも投稿・販売ができるそうです。さらに、LoRAモデルを用いた二次創作の売上からモデル作成者に還元するシステムも導入予定で、これまで公開だけでは収益化できなかったLoRAモデルやプロンプトも、petapiではマネタイズの対象にすることができるといいます。
基本機能は、いいね・コメント・フォロー機能など、既存のコミュニティサイトと同等の基本機能を備えており、AIクリエイターとそのファンが交流できる場としても機能するとのことです。
このほか準備中の機能としてクリエイターメンバーシップやAIクリエイターへのリクエスト機能も実装予定。リクエスト例として、ロゴやイラストの作成、商品デザインの作成、自分が創作したいコンテンツのプロンプトやLoRAの開発依頼、漫画や動画の制作依頼を挙げており、AI技術を用いることで低コスト、高クオリティ、ハイスピードでの納品が可能だと強調しています。
昨今ではAI生成されたイラストを巡り、SNS上では絵師とAI絵師の対立がたびたび話題にのぼっていますが、2023年5月には、イラストコミュニケーションサービス「pixiv」がAI作品に対する利用規約を改定。関連サービスでAI作品の取り扱いが禁止になる事態に発展しています。こうしたAI絵師たちの活動が制約されるケースがみられるなか、「petapi」の登場によりSNS上ではさまざまな意見が飛び交うことが予想されます。ですが、LoRAモデルやプロンプトの作成がさかんにおこなわれれば、イラスト分野に限らず将来的な技術革新を後押しするサービスとなり得るかもしれません。今後の行方に注目です。
公式サイト:https://petapi.ai/