Bacoor.dApps株式会社が開発した、現実世界の商品とNFTを結びつける新しい形のマーケットプレイス「PhygitalX」。2023年7月末にリリースされたこのプラットフォームは「フィジタルNFT」の作成・販売を行う機能を実装したマーケットプレイスで、NFTと現実の商品を関連付け、NFT購入者に対して実物商品を任意のタイミングでクレーム(発送リクエスト)する機能を提供しています。
従来のマーケットプレイスとは一線を画すプラットフォーム
「フィジタル」は、「物理的(Physical)」と「デジタル(Digital)」を組み合わせた造語。PhygitalXはこれらを融合させたサービスで、NFTの新規格であるERC-6551にも対応しているとのこと。また、通常NFTの購入には特定の通貨が必要になりますが、「PhygitalX」では独自のスワップ技術によりユーザーは自身が所有する任意の通貨でNFTを購入することができるそうです。
「PhygitalX」の開発背景には近年のNFT市場の拡大が挙げられるとし、2021年春、アメリカのデジタル・アーティストのBeeple氏のアートやTwitter創業者であるジャック・ドーシー氏のツイートが高額で落札されたことをきっかけに、続く2022年には多数のブロックチェーンゲームがリリースされるなどの背景を受け、デジタルアセットの取引を一歩先へ進めるマーケットの創出を目指し、PhygitalXの開発に着手したとのことです。
PhygitalXのリリース第1弾はZaif INOの「NFTカレー」
「フィジタルNFT」の第1弾として、ブロックチェーンゲーム専門NFTローンチパッドZaif INOの「NFTカレー」を2023年7月末より販売中。カレーのNFTアートに現実世界で手に取ることのできるレトルトカレーが紐づけられた商品で、Zaif INO渾身のビーフカレーが味わえるそう。引き換えは現物商品の提供可能時期以降に、「PhygitalX」を活用し発送リクエストが可能になるとしています。
「NFTカレー」販売ページ>>https://zaif-ino.com/NFT/68
今後の展開には、ERC-6551とフィジタルNFTを組み合わせた新しいタイプのNFT取引体験や、ユーザーが自身でカスタマイズしたNFTの実物をクレームし、オーダーメイドの実物として販売することも将来的には可能になるようです。デジタルアセットと実物との掛け合わせが楽しみ方の可能性を広げ、新たなマーケットを創出することが期待されます。