VRゴーグルにはどんな種類がある?仕組み・機能・選び方を解説

written byNuxR編集部

VRゴーグルを装着すれば、誰でも手軽に仮想現実を体験できます。しかし、ゴーグルの種類が多く、どれを選べば良いかわからず困っている方も多いでしょう。

そこで、本記事ではVRゴーグルに備わる機能や種類、失敗しない選び方について詳しく解説します。

VRとは?VRゴーグルを装着して立体的な映像を再現

VRは「Virtual Reality(仮想現実)」の略称です。専用のゴーグルを装着することで視界全体に360度の映像を映し出し、実際にその空間にいるような没入感が得られる技術のことを指します。

ゴーグルに映し出された映像が現実に近い光景に見える仕組みは、両目の視差によるものです。人間の左右の目に映し出されている映像には微妙なズレがあります。これを両眼視差と呼びますが、普段は左右の目から入る映像を脳で合成して、立体的に見えるよう調整しています。VRゴーグルはこの両眼視差を利用して、立体的な空間を再現しているのです。

VRゴーグルに備わる3つの機能

VRゴーグルを装着すると、仮想空間にも関わらず、まるで自分自身がその世界に入り込んだような錯覚を起こします。これを実現しているのが、ゴーグルに搭載されたトラッキングと呼ばれる機能です。

このVRトラッキングには3つの種類があり、それぞれ性能や用途が異なるので、購入前にきちんと把握しておきましょう。

1.ポジショントラッキング

ポジショントラッキングとはヘッドマウントディスプレイの位置を認識する機能のことです。この機能があるおかげで、仮想空間に現実世界での自分の位置や動きを反映できます。

前進や後退したときの視点も、ポジショントラッキングで補正されます。よりリアルなVRの世界を楽しむためには欠かせない機能だといえるでしょう。

2.ヘッドトラッキング

ヘッドトラッキングとは、頭の動きを感知する機能のことです。ゴーグルに搭載されたセンサーが頭の動きを追尾して頭の向きを感知し、VRの映像に連動させます。

360度の動きに対応しているため、現実世界にいるときと同じようにVRの世界を360度見渡すことができます。前方の映像はもちろん、振り向いて背後の映像を確認することも可能です。

3.アイトラッキング

アイトラッキングは、眼球の動きを仮想空間の映像に反映させる機能です。ゴーグルの内側にセンサーが付いており、身体を動かさなくても、目の位置や動きだけでどこを見ているかが把握できます。アイトラッキングがあれば、現実世界と比べても違和感のない映像を楽しめるでしょう。

VR酔いを防ぐことも可能ですが、最先端の技術ということもあり、対応機種は多くありません。

VRゴーグルの種類は3つ

VRゴーグルに備わる3つの機能

VRゴーグルには「据え置き型」「スタンドアローン型」「モバイル型」の3つの種類があります。それぞれに異なるメリット・デメリットがあり、使い方や価格も大きく異なるので、よく比較検討することが大切です。使用する目的に応じて、うまく使い分けてみましょう。

ここではVRゴーグルの種類や特徴について解説します。

1.PC・PS4と接続して使う「据え置き型」

据え置き型とはPCやゲーム機など、外部機器に接続して使用するVRゴーグルです。ポジショントラッキングが搭載されているため、VRゴーグルの中で最も高い没入感が得られるデバイスになります。

ただし、値段相場は5〜8万円ほどと高めです。また、VRゴーグルのみで使用できないため、外部機器との接続やセッティングに慣れていないユーザーには扱いが難しいかもしれません。そのため、据え置き型は本格的なVR体験に興味があるユーザー向けだといえます。

2.好きな場所で利用できる「スタンドアローン型」

スタンドアローン型は外部機器を利用せず、VRゴーグル単体で利用できるタイプです。PCやスマホに接続する必要がないため、持ち運びがしやすく、場所を問わず利用できます。

ただし、独立して使用するタイプであるため、バッテリーの持ち時間が短く、長時間の使用には向いていません。ゴーグルにバッテリーやCPUを内蔵しているため、重量がある点もネックです。

据え置き型に比べると処理能力は劣りますが、価格相場は2〜6万円ほどなので、コストは安く抑えられます。

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3.価格が安いスマホ用の「モバイル型」

モバイル型はスマホに接続して使用するVRゴーグルです。数千円程度の安価なものが多く、高性能なものでも1〜2万円程度で購入できます。また、Bluetoothで接続するタイプが多く、面倒な配線も必要ありません。

ただし、ピント調整など最低限の機能しか搭載されていないものが多いため、高度な没入感を体験することは困難です。価格が安い分、ほかのタイプと比べると性能面では劣りますが、手軽にVRを体験してみたい方には魅力的だといえるでしょう。

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