VRの進歩で加速する「メタバース」の世界とは?企業の活用事例も紹介

written byNuxR編集部

新型コロナウイルスの感染拡大の影響もあり、仮想空間内でのコミュニケーションが注目されています。今後はVRメタバースを利用したビジネス活動が一般的になっていくかもしれません。

本記事では、VRメタバースの特徴や活用事例などを紹介していきます。

多くの企業が参入する注目の事業「メタバース」とは?

メタバース事業はゲーム業界を中心に開発が進んでいましたが、新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけに、ゲーム業界以外の多くの企業がメタバース事業に取り組むようになりました。今後はメタバースが新たな社会インフラとして普及、発展していくかもしれません。

ここでは、メタバースの意味や特徴について確認しておきましょう。

インターネット上に存在する仮想空間

メタバースとは、インターネット上に構築された仮想空間、または仮想空間内で交流するサービスのことです。メタバースの代表例には、任天堂の人気ゲーム「あつまれ どうぶつの森」や、オンラインバトルロイヤルゲーム「フォートナイト」などがあります。

現在はエンターテインメント分野を中心に開発が進んでいますが、将来は医療や学術研究など、あらゆるジャンルへの普及が予想されます。

VR技術の進歩で普及が加速

メタバース内に入り込むにはVRデバイスが必要です。VRは「仮想現実」を意味しており、専用のVRゴーグルを装着することで、メタバースに入り込むことができます。

従来のVRデバイスは、高価で複雑というイメージがありました。しかし、現在はVRデバイスの軽量化とワイヤレス化、VRコンテンツの供給増加などによって、一般の方でもVR技術を気軽に楽しめる土壌が整ってきています。

新型コロナウイルスの感染拡大で注目

新型コロナウイルスの影響で、大人数が集まるイベントは中止や制限付きでの開催に追い込まれました。外出自粛が長期間続く中、現実世界のように不特定多数の人が交流できる方法として高い注目を集めたのがメタバースです。メタバースなら、場所問わず大人数が非接触で参加できます。

仮想空間内の取引が安全なものになれば、今後は多様なシーンでメタバースが活用されるようになるでしょう。

VRメタバースの代表的な4つのサービス

VRメタバースの代表的な4つのサービス

VRを用いたメタバースには、さまざまな種類のサービスが存在します。ただ単に仮想空間内で他のユーザーとの交流を楽しむだけでなく、大人数が集まってイベントを開催したり自分好みの空間を作ったりするなど、あらゆる用途に使用できるのが特徴です。

ここでは、VRメタバースの中でも特に人気の高い4つのサービスを紹介します。

1.Horizon Workrooms

Horizon Workroomsは、Meta(旧Facebook)が提供するVRワークスペースです。実世界で使用しているパソコンをメタバース内に反映できるほか、ホワイトボードを見ながら意見交換するなど、より実際の会議に近いコミュニケーションを行えるようになっています。

Horizon Workroomsはビジネス向けメタバースの先駆けともいえる存在で、実際にMeta社内の会議にも使用されています。

参考:Meta Quest/Horizon Workrooms

2.VRChat

VRChatは米VRChat社がリリースした、VR上でユーザーと交流を楽しめるコミュニケーションサービスです。2021年現在、メタバースに最も近いサービスとされており、VRヘッドセットを使用して遊ぶことができます。

VRChat内には自分専用のバーチャル空間である「ワールド」が無数に存在しており、好きな素材をアップして自分好みの空間に装飾できます。また、ワールド内で交流したりイベントを開催したりすることも可能です。

参考:VRChat Inc./VRChat

3.バーチャルキャスト

バーチャルキャストは、ドワンゴとインフィニットループが共同開発したコミュニケーションサービスです。スタジオを使ったライブ配信ができるほか、Twitterなどで視聴者とコミュニケーションしたり、他の配信者とコラボレーションしたりすることも可能です。

ほかにも、自分だけのVR空間を作り出せる「ルーム」機能があります。自分好みに空間を飾り付けたり、誰でも参加できるイベントを開催したりするなど、幅広い楽しみ方ができます。

参考:VirtualCast, Inc./バーチャルキャスト

4.cluster(クラスター)

クラスター株式会社が運営するclusterは、バーチャルルームを作成できるサービスです。従来はバーチャルライブや企業カンファレンスなどの利用が中心でしたが、2020年のアップデートでワールド機能やフレンド機能が追加されたことにより、交流プラットフォームとしても利用され始めています。

また、自分で作成したアバターやバーチャル配信アプリで作成したアバターを使用できるようになったため、仮想空間内でユーザーの個性を表現することも可能です。

参考:Cluster, Inc./cluster

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