ARコンテンツを自作したいと思っていても、作成方法がわからずに悩んでいる方も多いでしょう。難しく感じるかもしれませんが、既存のツールを利用すれば、少ないコストと手間で簡単に作成できます。本記事では、ARコンテンツの自作に役立つおすすめツールと注意点を解説します。
ARコンテンツは自作できる?
AR作成会社に依頼すれば、手間をかけずにARコンテンツを作成できますが、必ずしも思い通りの仕上がりになるとは限りません。細かいところまでこだわりたい方は、自作することを検討してみましょう。
ARコンテンツの自作はハードルが高いと感じるかもしれませんが、初心者向けの作成アプリや開発キットを利用すれば、個人でも簡単に作成できます。
開発キットが各社から提供されている
各社から提供されている開発キットを利用すれば、自分で好きなARコンテンツを作成できます。特別な知識や技術がなくても、独自のコンテンツを自作することは可能です。開発キットは複数あるため、作成目的や自社の環境に合わせて、最も適したものを選びましょう。
ただし、開発キットの多くは初心者にはハードルの高いものとなっています。手軽に作成できるツールを提供している会社もあるので、ご自分のレベルに合うものを利用しましょう。
初心者向けの作成アプリをダウンロードする
簡単なARコンテンツであれば、アプリをダウンロードすることで誰でも簡単に作成できます。ゲーム開発のように高度なことはできませんが、特別な技術や知識を持たない方が自作したい場合は、このようなアプリを利用するのも一つの方法です。
例えば「PicSTAR」というアプリを使用すれば、スマートフォンに保存している画像を現実の世界に存在するように表示できます。
思い描いたことを実現するために、知っておきたいAR技術の種類
AR技術は、GPSを利用して位置・方角などの情報を表示する「ロケーションベースAR」と、画像認識・空間認識などの技術を応用して情報を表示する「ビジョンベースAR」の大きく2種類に分けることができます。
自分の思い通りのARコンテンツを自作するためにも、これら2種類の技術と仕組みについて、ここで把握しておきましょう。
1.ロケーションベースAR
ロケーションベースARは、GPSを利用して位置や方角を取得して、情報を表示する技術です。GPSの情報だけでなく、磁気センサーや加速度センサーを利用することで、端末の向きや傾きといった情報まで取得できます。
しかし、現在の段階ではGPSの位置情報に頼る部分が大きいため、精度が低い部分が難点です。近年では技術の発展により性能は向上していますが、完全にズレの発生を防ぐのは困難だといえるでしょう。
2.ビジョンベースAR
ビジョンベースARは画像や空間を認識して表示する技術で、「マーカー型」と「マーカーレス型」の大きく2種類に分類されます。
マーカー型は、紙などに配置されたマーカーを認識して、画像に付加情報を表示する技術です。あらかじめマーカーという四角い画像を配置しておく必要があるため、ある程度利用は制限されますが、正確な情報を表示しやすいメリットがあります。
マーカーレス型は、現実空間に存在する物体や空間を認識する技術です。マーカーを使用せずに空間を認識できますが、処理する情報量が多くなるため、高い技術力が求められます。また、認識に時間がかかりやすいケースが多いです。