VRを研修に導入した6つの事例
VR研修を導入することには、研修の効率化や人件費などのコスト削減などさまざまなメリットがあることから、近年は社員やアルバイトの研修に活用する企業が増えています。技術の発展とともに、今後はより多くの企業で研修に取り入れられていくでしょう。
ここでは、実際にVR研修を導入して一定の成果を挙げている6つの事例を紹介します。
事例1.ウォルマート
https://www.youtube.com/watch?v=U81GGDCN0a4
スーパーマーケットのチェーン企業であるウォルマートでは、VRデバイスを17,000台導入して接客トレーニングを実施。買い物客が殺到するブラックフライデーやセール時の大量の顧客対応など、実際におこりうるシナリオを組み込んで従業員のトレーニングを行っています。
近年では、顧客の立場をVRで体験して接客に生かす共感型VR研修コンテンツも制作しています。
事例2.ケンタッキーフライドチキン
ファーストフードチェーン店のケンタッキーフライドチキンでは、独自のVRコンテンツを作成して研修に使用しています。この研修はチキンの作り方をマスターするまで部屋から脱出できないゲーム形式になっており、従業員が楽しみながらトレーニングできる点が特徴です。
キッチンで行うと25分かかるトレーニングも、VR研修では10分で完了できるなど一定の成果を挙げています。
事例3.トヨタ自動車
トヨタ自動車はタイやフィリピン、インドネシアなどアジア3拠点のエンジニアに向けてVR技術を使った集合教育を実施。遠隔地にいる複数のユーザーが同じ空間で同じ車両を眺めているかのような仮想空間を作り、VR空間内で講習が行われました。
車両の3D設計データをヘッドマウントディスプレイに表示して車両内部の構造を確認したり、リアルタイムにカットモデルを作ったりするなど、実車を使った講習ではできないVRならではの講習が盛り込まれています。
トヨタ自動車とISID、VRを活用したアジア3拠点への遠隔教育の実証実験 | 日経クロステック(xTECH)
事例4.JR東日本
JR東日本では安全教育の一環としてVR技術を活用した教材を導入しています。触車・墜落・感電の鉄道三大労災のうち、触車と墜落の事故を疑似体験できるようになっており、従業員の危機意識と安全意識の向上を図っています。
スマートフォンのアプリを用いてVRコンテンツを再生できるため、集合研修をしなくても、社員がそれぞれの職場で疑似体験ができる点が特徴です。
東日本旅客鉄道株式会社<整備作業中の事故を再現したVRで事故の危険性を伝え社員の安全意識向上を目指す>(softbank)
事例5.松屋フーズ
牛丼チェーンの松屋フーズでは、株式会社積木製作と共に接客トレーニング用のVRを開発。調理手順や券売機の操作、トラブル対応といった店舗業務を、仮想空間に再現された店内でお手本を見ながら体得できるVR研修を行っています。
このVR研修の最大の特徴は判定機能があることです。手順や使い方などの動作を自動でテスト判定し、クリアしないと前に進めない仕組みになっているため、ゲーム感覚で楽しく取り組めます。
事例6.高知県室戸市のワクチン接種研修
高知県室戸市では、注射に慣れていない医療関係者のワクチン接種研修にVR注射シミュレーターを導入。コロナ禍で大勢が集まれない状況でも、効率よくトレーニングを行えるのが特徴です。
VRヘッドセットを通して見えている映像には、注射の手順や筋肉の動きなどが表示されるため、不慣れな人でも理解しやすい内容になっています。
高知県室戸市のVRワクチン接種研修に、「VR注射シミュレーター」を提供|イマクリエイト株式会社のプレスリリース(PR TIMES)
VR研修で人材育成の強化に繋げよう
VRを導入することによって、言語や場所にとらわれない研修が可能です。ゲーム感覚で取り組めるコンテンツを開発すれば、従業員も楽しみながらトレーニングに取り組めるでしょう。
VR研修を導入する企業も増えており、今後はますます需要が高まっていくと予想されます。今回紹介した事例を参考に、VR研修を導入して人材育成を強化しましょう。